不動産投資これだけはやってはいけない

会社経営者。投資家。不動産投資と株式投資やってます。5棟74室+月極P24台(2010年12月より法人化)。大家歴20年以上。元不動産会社の営業マンでした。

アパート経営をやるオーナーが必ず修繕費を積み立てておかなければならない理由

僕が不動産賃貸業が投資じゃなくて商売だと思うのはこちらの工夫や知恵で結果に変化させることができるから。

そんなことができる投資法って他にないよね。

 

株式にしろ、投資信託にしろ、こちらが手を加えることで株価を上げたり下げたりすることはできない。

もしも暴落したら、ただただその様子を見つめることしかできない。

そして、画面に向かって祈ることしかできないんだ。

 

ラーメン屋だったら味を変えてみるとか、メニューを増やしてみるとか、いろいろ工夫ができるよね。

美容室だったら、内装を変えてみるとか、スタッフを増やしたり減らしたりすることもできるよね。

 

それと同じように僕がやってるアパート経営も家賃を下げてみたり、ペット可にして募集してみたり、ネット回収を引いてみたり、セキュリティーを強化してみたり、etc・・・いろいろこちらで手を加えることができる。

業者に払う広告料を増やしてみたりすることもできるね。

 

ただ単に祈ったり、願ったりするだけじゃない。

こちらの創意工夫で直接的に結果に影響を与えることができるんだ。

 

僕は結構、家賃の値下げ競争には応じる方だよ。

やっぱりアパート経営は部屋が決まってナンボの商売だからね。

少しの値引きを渋るあまり、経営全体に悪影響になったら困る。

空気に部屋を貸していても一銭にもならないからね。

 

ただ僕たちアパートのオーナーを悩ますいちばん痛い支出が修繕費だ。

これは不動産投資(アパート経営)をやる以上、必ずついて回る問題。

この問題を避けて通ることはできないんだ。

 

だから不動産投資に興味のある人は、『アパート経営における修繕費は必ず発生する』ということを肝に命じておかなければならないよ。

どんなに「嫌だ!」と言ってもそれは必ず起こる問題だから。

 

そして必ず起こるんだから、事前にそれに備えておかなければならないんだ。

アパート経営で行き詰まる大家さんというのはこれができていなかった人たちなんだ。

 

必ず起こす修繕工事は必ず発生ことなのにそのための準備をまったくしていなかったがために資金繰りがうまくいかなくなってしまった人たちが圧倒的に多いんだ。

 

不動産投資は「現物資産」に投資するので修繕費は必ず発生する

不動産投資は不動産に投資する投資法だよね。

この点が他の投資法と根本的に違う点。

 

「何を当たり前のことを言っているんだ」と思われるかもしれないけど、これはとても重要なことなんだ。

ここをきちんと押さえておかないと、後々大変なことになるよ。

 

さて、不動産とはいったい何だろうか? 

何もむずかしい話じゃない。

不動産とは「土地」や「建物」のことだよね。

そう、不動産投資って土地や建物を相手にする投資ビジネスなんだよ。

それが株式や、投資信託や、FXや、仮想通貨なんかへ大きく違うところ。

 

株式や投資信託といったようなものは一般的に、『金融資産』と呼ばれたり、『紙の資産』と呼ばれたりしている。

それに対して不動産は、『現物資産』と呼ばれたりしているよ。

 

現物資産は不動産の他には金や銀、プラチナなどがあるんだ。

不動産投資はこの現物資産にお金を投資することによってリターンを得るという投資法。

だから金融資産への投資法と同じような感覚でやってはいけないんだ。

それをやると失敗してしまうんだ。

 

現物資産だから経年劣化や自然損耗という問題からは無縁でいられない。

つまり、モノというのはいずれ朽ち果ててゆくということだよね。

だから不動産投資には修繕工事が発生するんだ。

 

そのことをきちんと認識しておかなきゃいけないよ。 

そこが現物資産以外の投資法とは根本的に違うところなんだよね。

 

不動産投資と他の投資をいっしょくたにしてはいけない

金融資産と現物資産。

この二つは似て非なるものなんだよね。

 

不動産投資で失敗する人のほとんどが金融資産への投資と同じような感覚ではじめてしまった人。

無理もない。

巷にあふれている本や雑誌、ネットなどに載ってる情報のほとんどが不動産投資をその他の投資と『いっしょくた』にして語っているからね。

 

本当は全然違うものなのに、同種のものとして扱っているんだ。

そりゃ、混乱するって。

 

失敗する人が続出してもちっとも不思議じゃないよ。

現物資産を相手にするとなった以上、本来であればその腹づもりでそれに向き合わなきゃならなかった。

本当は金融資産と違う感覚で向き合わなきゃならなかった。

 

ところが、ほとんどの人がコレができないんだ。

ついつい、株や投資信託と同系列に不動産を考えてしまう。

だから失敗する。

 

現物資産とは「手に触れることができるもの」だよね。

それはパソコンの画面を見ていれば成立するじゃない。

その場所に行きさえすれば、直接手に触れることができるものなんだ。

 

今日も、明日も、明後日も、そこにずっと存在し続けている。

それこそ金融危機が起ころうが、世界大戦が起ころうが・・

 

これが金融資産と現実資産の最大の違いだよ。

紙の資産と不動産の大きな違いだ。

そこには現物資産ならではのメリットもあるし、デメリットもある。

 

「どんなことがあっても現物が残る」ということは間違いなく安心材料だろう。

株式のように会社が倒産して、株の価値がゼロになるということもないし、投資信託のようにファンドが解散するという恐れもない。

 

でもその反面、マイナスの面もある。

現物資産ゆえの弊害だよ。

それは金融資産・紙の資産への投資にはない、不動産投資特有のダーク・サイド。

それが修繕工事の発生だよ。

 

 

不動産投資は「モノ」を扱う投資法だということを忘れてはいけない

現物とは、モノのことだよねモノということはそれは「必ず変化する」ということ。

変化しないモノというのはこの世には存在しないんだ。

コンクリートだろうが、鉄だろうが、木だろうが、そのままずっと放っておけばいつか朽ち果ててゆく。

長い年月が過ぎれば、やがて化石化していったりもする。

 

この『経年劣化・自然損耗』ってやつがクセモノなんだ。

こいつによって苦しめられている大家さんが何人もいるんだ。

 

でも現物資産に投資するということを決めた以上、このクセモノと対峙する覚悟を持たなければならない。

「VOOが雨漏りした」とか、「アップルの株が台風によって吹き飛んでしまった」とか、「世界経済インデックス・ファンドを修繕しなければならない」とか、そんなこと起きないよね?

 

紙の資産(金融資産)のいいところはそういう問題に悩まされることがないことだよ。

紙の資産は現物資産ではないから修繕工事の問題とは無縁でいれる。

そこは紙の資産のすごくいいところだと僕は思ってる。

 

もちろん市場の動きに合わせて株価が上下することはあるよ。

でも、その金融資産そのものにカビが生えたり、シロアリの被害に遭ったりすることはないよね。

台風で吹き飛んでゆくこともないし、火事で燃えちゃうこともない。

 

ところが現物資産にはそれがあるんだ。

不動産にはそれがある。

ここが不動産投資の最大のデメリットだよ。

 

不動産オーナーは、この問題を上手に対処していかなければならないんだ。

簡単なことではないよ。

 

不動産投資を実際にやってみればわかるけど、モノっていうのは次から次へと問題を引き起こすんだ。

管理会社や入居者からは「あれがおかしい」「これがおかしい」という連絡がしょっちゅう来るよ。

物件の数が増えれば増えるほど、それに伴ってクレームの電話の数も多くなる。

 

モノを相手にしている以上、それは避けて通れないことなんだ。

一つ一つ対応し、修繕・工事をしていかなければならない。

そのチョコチョコとした修繕工事費は結構バカにならない。

大掛かりなものになると、何十万では済まない金額になることもある。

 

下手したら何百万円、何千万円単位になることだってあるんだ。

それが不動産オーナーの収益を圧迫する。

その支出がなければ、大家さんオーナーはもっと儲かっていたんだ。

もっと大きな所得を得ていたんだ。

 

修繕工事はオーナーの頭を悩ます大きな問題

株式投資や投資信託、FXや仮想通貨などはこういう問題とは無縁だよね。

これは不動産投資が不動産という現物資産に投資する投資法だから発生する問題なんだ。

 

かと言って、修繕工事をそのまま放っておくというわけにもいかない。

その建物の所有者である以上、所有者としての責任というものがあるんだ。

もしも放っておいて、大きな事故や事件に発展したら大変だ。

 

そうなったら間違いなく所有者としての民事上の(あるいは刑事上の)責任が問われる事になるよ。

下手したら巨額の損害賠償金を支払わなければならないことになる。

 

「保険で対応できる」と言うかもしれないが、これも100%保証されてるわけじゃない。

事故の原因が風水災なら対応してくれるかもしれないけど、経年劣化によるものだった場合は保険は出ないんだ。

 

保険会社だって商売でやってる。

何でもかんでも保険金を出してしまったら保険会社はやっていけなくなるよ。

 

台風の時期になると日本中のあちこちのアパートの外壁が吹っ飛び、各地で甚大な被害をもたらすよね。

建物の所有者はそういった場合、外壁を修繕工事する場合もあるだろうし、建物の屋根を修繕工事する場合もあるだろう。

水道管を直さなければならないこともあるかもしれないし、隣地境界線の外構工事をしなければいけないことになるかもしれない。

 

その修繕工事費用は莫大なものになる可能性があるんだ。

はっきり言って、足場を組むだけで数百万円単位の金が吹っ飛んでゆくからね!

 

その数百万円のお金を用意できなければその問題はずっと放置されたままになっちゃう。

ずっと放置してたら、さらに大きな被害をもたらすかもしれない。

はっきり言って、不動産投資はそんなラクな投資法じゃないよ。

 

でもこのような不動産投資の暗黒面は本や雑誌、ネットなどではあまり触れられていないんだ。

「不動産投資は株の配当よりもリターンが大きい」だとか、「不動産投資の利回りは◯%だ」といったような不動産投資に明るい側面についてはよく触れられているけどね。

 

だから金融資産への投資と同じような感覚で不動産投資をやろうとするのは危険なんだ。

きっと不動産投資で失敗した人は不動産投資の暗黒面にあまり目を向けなかったんじゃないかな。

 

よく考えないまま、単純に金勘定だけを数えて不動産の世界に足を踏み入れたのかもしれない。

「他の投資法よりも利回りが良さそうだぞ」といったような、ただそれだけの理由で・・

 

いずれ必ずやってくる工事のために備えておこう!

ドナルド・トランプも『不動産は手強い相手だ』と言ってる。

あの不動産王のトランプでさえも「手強い」と言っているんだよ。

不動産投資で利益を出すのはそんなにそんなにカンタンなことじゃないことがわかるだろう。

 

事故はいつ起こるかわからない。

いつ、どんな形で、どんなことが起こるのかを完全に予測することは不可能なんだ。

モノを相手にするということは、その不安と隣り合わせに生きてゆくということ。

 

僕だってそんな問題は抱えたくないよ。

僕だって「修繕工事なんか起きなければいい」と思っている。

でもいくらそう思っても、実際にモノはどんどん劣化していってしまう。

 

そのことを止めることはできないんだ。

建物があちこち傷んでゆくことは防げないんだ。

入居者さんからのクレームの電話はゼロにはならないんだ。

この問題を解決するためには、やっぱり『いざ!というときに備えておく』という姿勢が必要なんだと思う。

 

つまり、いつ何時、突発的な事故が起きたとしても大丈夫なように事前に準備しておくということだよ。

具体的に言うと、突破的な修繕工事の発生にも対処できるように、『修繕積立金』を積んでおくということだよ。

 

修繕積立金を積んでおかなければ、突発的なことが起こったときにそれに対処できない。

「お金がなくて修繕工事費が捻出できない」という事態におちいってしまう。

 

お金がなければ話にならない。

業者もお金を払ってくれなければ動かない。

金融機関もその工事代分までお金を貸してくれるかどうかもわからない。

保険金だって本当に降りるのかどうかもわからない。

etc・・・

 

だから普段から備えておかなければならないんだ。

僕は毎月、手元に残ったお金の20〜30%くらいを修繕・工事のために積み立てをしているよ。

『備えあれば憂いなし』だからね。

 

こうしてお金を積んでおけば突発的な修繕・工事が発生しても、迅速に対応することができる。

でも、これは口で言うほどカンタンなことじゃないよ。

特に今みたいに不動産価格が高騰している時期に物件を取得してしまった人は大変だと思う。

 

所得価格が高いということは、それだけ利回りが低いということだからね。 

投資利回りが低ければ、キャッシュフローは悪くなる。

キャッシュフローが悪くなれば、手残りが少なくなる。

手残りが少なければ、修繕積立しておくことができない。

 

だから僕はいつも「不動産投資は利回りがすべてだ」と言っているんだよ。

 

アパート経営は資金繰りが大切

不動産投資で失敗するほとんどのケースは資金ショートが原因だ。

資金繰りに行き詰まり、最後はバンザイしてしまう大家さんがいっぱいいるんだ。

その段階になってはじめて人は、「不動産投資の本当の恐ろしさ」ってやつに気づくことになる。

 

ドナルド・トランプが「不動産は手強い」と言った本当の理由を知ることになる。

本や雑誌、ネットで盛り上がっている不動産投資の話題がいかにいい加減なものであったかということを知ることになる。

 

「東京23区内にしておいた方がいい」とか

「RCやオートロック設備の整ったマンションがいい」とか

「地方から若者が流出していっている」とか

「あそこの銀行は2%を切る金利で融資してくれるぞ」とか

etc・・・

 

本や雑誌、ネットなんかでは不動産投資についてそういう話ばかりをしている。

僕はこのブログの読者のみなさんには不動産投資の光の部分だけでなく、暗黒面(ダーク・サイド)にも目を向けるようにしてもらいたい。