不動産投資の間取りで将来性のある間取りとは?
人口減少社会に突入したと言われてからだいぶ時間が経っています。「人口減少社会がやってくればアパート経営は成り立たなくなる!」という声も圧倒的に多いです。
たしかにそういう側面もあると思います。でも人口減少ということは少子高齢化が進んでいるということですよね? 少子高齢化が進んでいるということは単身者が増えているということでもあります。
若者も老人も、どんどん「おひとりさま」が増えているんです。もうむかしのテレビ・ドラマや映画に出てくるような家族が10人もいていっしょにごはんを食べるような時代じゃなくなってきてるんです。
世の中はどんどん変わっていっているのです。ひとりさまが増えている時代にマッチ間取りはいったいどんなものだろう? いちばんニーズの高い間取りとはどんなものだろう? いちばんお客さんの絶対数が多い間取りとはどんなものだろう? etc、、、、
考えれば自ずと答えは出てくると思います。1R、1K、1DK、1LDKといった単身者向けの間取りということになります。
2DK、2LDKでもシングル向けの間取り並みの安さだったらいいかもしれませんが、そういう大きな間取りは面積も食いますので、一棟分の戸数を多くできません。だから必然的に賃料を上げざるを得ないケースが多いのです。
でもシングル向けの間取りだったら、コンパクトサイズなのでその分、一棟分の戸数を増やすことができます。ぼくが好むのは一つのアパートに20コも30コもあるような物件です。
ぼくはそういう物件のほうがこれからは将来性があると思いますけどね。まあ、その代わり、出たり入ったりが激しくなりますけどね、、、笑
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目次
グレードの高い物件は儲けが少ない
商売をする人は、それぞれ『自分に合ったスタイル』というものを持っています。富裕層を相手にするビジネスが得意な人、貧困層を相手にするビジネスが得意な人、若者を相手にするビジネスが得意な人、老人を相手にするビジネスが得意な人、etc…。
アパート経営においても、それはまったく一緒です。その大家さんによって、アパート経営のやり方は実にさまざまです。
グレードの高いマンション・タイプの物件ばかりを好んで購入する大家さんもいれば、戸建ての物件ばかりを購入して、それを賃貸に出すというやり方を好む大家さんもいます。居住用ではなく、テナント用の店舗ばかりを購入する大家さんもいます。
変わったやり方としては、建物には目もくれず、土地を購入して、そこを月極駐車場にすることで駐車場収入を得ている大家さんもいます。世の中には実にさまざまな考え方をもった不動産投資家がいるものです。その人によって、その投資スタイルはいろいろです。
僕の場合は、そこそこの物件を手ごろな値段で購入して、長期にわたって保有しつづけ、なるべく多くのキャッシュフローを得る。…というやり方を好んでいます。たしかに新築物件やグレードの高い物件は魅力的です。でも、そういった物件は取得するのに莫大な費用がかかるので、結局のところあまり「おいしくない」のです。
取得費がかさめばかさむほど、利回りは悪くなります。キャッシュフローが悪くなります。そうなると、借金の数も膨大なものになり、月々の返済額も大きくなってしまいます。そういうローンの組み方をしていたらいつまで経っても者金は減りません。ローンの完済なんて夢のまた夢です。
アパート経営で何かいちばんウレシイかといえば、毎月手もとにお金が残ることです。つまり、キャッシュフローです。もうひとつウレシイことは、ローンが完済して、借金がゼロになることです。でも、この状態になるのにはかなりの時間がかかります。
借金がゼロになれば、その後の家賃収入はまるまる自分のフトコロに入ってくることになります。また、その時点で物件を売却したとしても、売却益からローンの残債を差し引かなくてもいいので、売れた金額がまるまる売却益になります。
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僕はいつも単身者社会人向けの物件を選んで購入している
部屋を探しに来る人にも、いろんなタイプの人がいます。みんながみんな新築物件や築浅物件といったハイ・グレードな物件を求めて部屋を探しに来るわけではありません。
もちろん、お金に余裕のある人や、転勤族の人なんかはグレードの高い物件を求めたりします。でもそういう層はごく一部です。すべての人がそういうハイ・グレード物件を求めているわけではありません。
僕は不動産会社で働いていたことがあるので、なんとなくわかるのですが、僕の皮膚感覚としては、そういうハイ・グレードな物件を求める層というのはだんだん減ってきているような気がします。そして、これから先、ますます減ってゆくのではないかと思っています。
そんなにそんなにみんなお金を持っているわけではないのです。どちらかといえば、お金を持ってない層のほうが拡大傾向にあるのです。
部屋を借りようと思って、不動産会社に足を運ぶ人の多くが、一人暮らし・20代30代・単身者・社会人。…です。もう一度言います。
- 一人暮らし
- 20代30代
- 単身者
- 社会人
…です。男女比は半々ぐらいでしょうか。もちろん、これはあくまでも「多い」というだけの話です。実際にはファミリー層も入れば、学生もいれば、生活保護もいます。
だけど、「どの層がいちばん多いのか?」といえば、この4つに該当する層の人がいちばん部屋を探しに来ます。
はっきり言って、彼らはそれほどお金を持っているわけではありません。まだ入社歴も浅いので、そんなに高い家賃のところで住めるわけではありません。彼らはきちんと働いているので、決して「貧困層」というわけではありません。しかし、決して「富裕な人たち」でもありません。
そういう層に属している人たちは、家賃の高い新築物件や築浅物件に住もうと思うでしょうか?…僕はそうは思いません。だから、彼らの多くは『どうせ帰って寝るだけの部屋だから、なるべく安いところを…。』と考えて部屋を探しに来ます。つまり、自分が住むための賃貸の部屋に、それほどハイ・グレードなものは求めていないということです。
でも、だからと言ってむかしながらの『○○荘』とか『○○ハイツ』といった感じの木賃アパートのような物件がいいわけでもありません! やっぱり彼らは若い人たちですから、『そこそこの部屋』じゃなければダメなのです。
僕はいつも彼らのような人たちをメイン・ターゲットにして、物件選びをしています。だから、うちの会社で購入している物件は、どれも「そこそこ」のグレードのものばかりです。高級マンションでもない。古びたモクチンアパートでもない。そこそこの物件です。間取りは単身者向けの1DK~1LDK。もちろん、全部屋分の駐車スペースは必須です! 地方に暮らす若い人たちは、みんな車通勤ですからね。
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これからの大家さんは頭を働かせなければ生き残っていけない
昨今、マスメディアでも、ワーキング・プアや生活保護といった「貧困問題」がしょっちゅう取り上げられています。僕たち不動産投資をやってる人間にとっても、この貧困の問題は、まったくの他人事ではありません。
貧困者が増えているということはどういうことなのか?…そのことをきっちり考えておく必要があります。そうすることで、ビジネス・チャンスが生まれます。
貧困者が増えるということは、僕たちアパートの大家にとって大きなビジネス・チャンスでもあるんです。貧困者はマイホームを建てたり、マンションを買ったりすることができませんから、必然的に住む場所は賃貸に限られます。
ならば、そういう人たちはどんな部屋を求めているのかな?…ということ考えれば、おのずと答えは出ます。
たしかに新築物件や築浅物件は魅力的です。そういう物件に住む人たちというのはしっかりとした職業に就いたきちんとした人でしょう。だけど、そういう人たちというのは、それほど多くないのです。そして、これからはますます少なくなってゆくのです。
だから、そういう層を狙ったアパート経営は、ある意味、危険なことでもあるんです。客の取り合いになって、消耗戦を強いられる可能性もあるのです。
そういう層をターゲットに選んでしまったら、物件も相当いいものにしなければならないでしょう。でも、いい物件というのは高いんです! 物件の取得費が高くなれば、手残りは少なくなってしまいます。
この辺りのことも、アパートの大家はきちんと考えておく必要があります。これからの大家さんは、きちんと頭を働かせなければ生き残っていけないのです! 頭を働かせなくてもカンタンに部屋が決まった幸福な時代は、もう終わってしまったのです。
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