不動産投資(アパート経営)をやるうえで、最も大切なことは『銀行借入』です。
元も子もないことを言ってしまうようですが、銀行からお金を借りなければ物件を取得することができません。
物件を取得することができなければ不動産投資は成り立ちません。
だから「不動産投資をやりたい!」という願望がある人はなんとしても銀行から融資してもらわなければならないのです。
もしも融資を断れたら、あとは現金で物件を取得する以外にほかに方法がありません。
だけど、ご存じのとおり不動産というのは大変高額です。
何千万円といった金額を「ポンッ!」とキャッシュで出せる人はほとんどいません。
…というか、普通の人には「現金で不動産を買う」なんてことはとても不可能なことです。
だから、僕は「不動産投資をやってみたい!」という人はノウハウについて勉強することよりも『果たして、オレは銀行から融資してもらえるのだろうか?』ということをきちんと把握する方が先だと思っています。
現実から目をそむけてはいけません。
「銀行借入」という第一関門を通過しなければ『不動産投資のノウハウ』も何もあったものではありません。
スタートすることすらできません…
でも銀行の審査を通過するのは、簡単なことではありません。
そこには『属性』というものが関係してきます。
属性が悪ければ、銀行の審査が通りにくい。
その事実に目を向けることが、何よりも大切なことです。
今回の記事ではそんな「銀行借入」と「属性」について、いろいろと解説してみたいと思います。
目次
- アメリカの不動産会社と、日本の不動産会社との違い
- 営業マンは銀行の審査が通らなさそうな人には「いい物件」は紹介しない
- 銀行の審査を通過するためにはどのようなことに注意すればいいのか?
- お金を借りるためには守らなけれないけないルールというものがある
アメリカの不動産会社と、日本の不動産会社との違い
アメリカの不動産会社の場合、お客さんから問い合わせがあると必ず「融資の事前承認を銀行から取っていますか?」と聞くそうです。
そして、もしもきちんと融資の事前承認をきちんと取っていない人の場合、話すら聞いてくれないそうです。
厳しいですね。
さすが資本主義の国です。
僕も不動産会社に勤務していましたが、日本でもし同じような対応をしたら大問題になります。
「失礼だ!」という話になり、一発でトラブルになっちゃいます。
日本では一応、問い合わせがあった以上、きちんと対応しなきゃいけないことになっています。
それがたとえどんな人であろうとも。
どんなに「この人、銀行の審査、絶対通らないだろうな…」という人であっても不動産会社の営業マンはきちんと応対しなければいけないのです。
日本は『サービス大国』の国です。
それから『イメージ』というものを何よりも尊重します。
木で鼻をかんだような対応をして悪い評判が広まったら大変です。
だから、どんなに人にもニコニコときちんとした応対をしなければいけないのです。
…でもこれって結構、疲れることなんです。
不動産会社の営業マンというのは厳しいノルマを抱えて、毎日働いています。
そして、とにかくとても忙しい。
本当は売上につながる業務だけに集中したいのにトラブルやクレームの対応といった売上につながらない業務なんかもやらなくてはいけません。
問い合わせがあること自体はとても嬉しいのですが、だからといってまったく融資が通らないような人に貴重な時間と労力を取られてしまうのは『勘弁してほしい…』という話になります。
いくらその人が「お客さん」だからといってブラックリストに載ってる人だったり、無職の人だったり、自己破産した過去がある人だったりしたら・・・
その人に時間と労力を割いたことが「まったくの無駄」ということになってしまいます。
ただでさえも、ノルマを抱えて、忙しいというのに。
できることならば、アメリカの不動産会社みたいにきちんと銀行のお墨付きをもらっている人としか仕事をしない。
といった具合に、ビジネスライクな対応をしたいと不動産会社の営業マンはきっと誰もが心の中ではそう思っているはずです。
誰だって手っ取り早く売上を上げたいと思っているのです。
スムーズに仕事を片づけ、おいしいお酒を呑みたいと思っているのです。
でも日本の場合はそれができないのです。
それが日本の「いいところ」でもあり、「悪いところ」でもあります。
アメリカは、はっきりしています。
「あっ、銀行の融資、通らないの? じゃあ、あなたと話しても無駄だわ!」ってな具合です。
…確かに、これは「冷たい対応」かもしれません。
でもその代わり、はっきりしていますよね?
いいものは、いい。
悪いものは、悪い。
そして、物事というのは、時に「はっきりした方がいい場合」というのもあるのです。「やさしさ」が仇となる、という場合もあるのです。
営業マンは銀行の審査が通らなさそうな人には「いい物件」は紹介しない
不動産の仕事に慣れてくるとお客さんとちょっと話をしただけで、「この人は銀行の融資がOKになる人だな」ということを見抜けるようになります。
だから、もしもあなたが物件について問い合わせをしたときに営業マンから冷たくあしらわれた経験がおありならば、それは営業マンから「この人と関わっていても、時間の無駄だな」と判断されたということです。
アメリカのように最初からシャットアウトするわけではありませんが、日本の場合、このように「態度で示す」というパターンもあります。
僕も不動産投資をスタートさせたばかりの頃はずいぶん冷たくあしらわれました。
なんせ、こっちは一棟も物件を持っていないズブの素人。
おまけにまだ20代ときています。
そんな海のものとも山の元もわからないような人間には誰だって警戒するものです。
不動産投資をやろうという気構えがある人はそのことも理解しておくようにしましょう。
ある程度、実績を積むまでいろいろと嫌な想いもするかもしれません。
いろいろと屈辱を味わうかもしれません。
あなたはそれに耐えられますか?
その代わりある程度、実績ができてくればこっちのものです。
不動産会社の営業マンの態度もコロッと変わります。
こちらからわざわざ問い合わせをしなくても向こうから連絡がきます。
いい物件が出てきたら、「ここだけの話」と前置きをしたうえでまだどこにも漏れていない物件情報」をこっそり教えてくれるようになります。
融資の審査が通りそうもない人に不動産会社の営業マンは「いい物件の情報」を流したりしません!
ある程度、『実績』があるということは最大の強みになります。
それだけ実績があるということはそれだけ銀行から融資のOKをもらっているという証しなのです。
銀行もバカじゃありません。
何回も融資を実行しているということはそれだけ「この人にお金を貸しても大丈夫だ」と思っているからお金を貸しているのです。
…ビジネスの世界では実績ですべてを判断されてしまうのです。
銀行の審査を通過するためにはどのようなことに注意すればいいのか?
「これから不動産投資をやってみたい」と考えている人はぜひ『銀行の融資』のことについて勉強するようにしましょう!
それはもしかしたら不動産投資のノウハウについて勉強することよりも重要なことかもしれません。
どうすれば銀行からお金を借りることができるのか?
銀行はどんな人のお金を貸すのか?
反対に銀行の融資を断られる人というのはいったいどんな人なのか?
調べなきゃいけないことは山ほどあるはずです。
いろいろ調べてゆくうちに、きっとあなたは『属性』という言葉に到達するはずです。
はっきり言って、この『属性』という言葉は不動産投資をやるうえで最も大切なキーワードです。
ここにすべてのノウハウが詰まっており、すべての謎が含まれていると言っても過言ではありません。
『属性』とは、いったい何でしょうか?
どういう人が、「属性がいい人」と判断されるのでしょうか?
なるべくならば、いい会社とか、堅い職業についていた方がいいでしょう。
勤続年数も長い方がいいでしょう。
年収も高い方がいいでしょう。
住宅ローンや、マイカーローンなどほかに抱えているローンがない方がいいでしょう。
頭金(キャッシュ)もできるだけたくさん持っていた方がいいでしょう。
きちんとした連帯保証人がいた方がいいでしょう。
不動産投資について十分な知識を持っていた方がいいでしょう。
身なりもきちんとしていて、しっかりした受け答えができる人の方がいいでしょう。
誠実な印象を与える人の方がいいでしょう。
ひと言で『属性』といってもいろいろあります。
はっきり言って、あまり愉快な話ではないかもしれません。
でも、不動産の世界はシビアな世界です。
そのシビアな世界でやっていくためには乗り越えなければハードルがあるのです。
そして、自分の『属性』について考えるということはそのハードルを乗り越える作業でもあるのです!
お金を借りるためには守らなけれないけないルールというものがある
「そんなのめんどくせぇ!」「そんなの不公平だ!」と、文句を言うのはとてもカンタンです。
『属性』に関していろいろと文句を言いたくなる気持ちもよくわかります。
実際、僕も最初の頃は文句ばかり言ってました。
でもいくら文句を言っていても物事は何もよくなりません。
文句を言えば銀行の融資担当者の人の態度が豹変して、銀行の審査が通るのであれば、いくらでも文句を言います。
でも、現実的にはそんなことを起こりません。
やっぱり、人からお金を借りるためには『ルール』というものがあるのです。
そして、お金を借りる立場の人間はそのルールに従う必要があるのです。
向こうが提示している「基準」をクリアする必要があるのです。
それ以外に、ほかに方法はありません。
みんなそこからスタートしています。
これは不動産投資に限った話ではありません。
どんなビジネスをやる人でも最初の頃はみんなこの銀行借入で苦労します。
そして、自分の属性について考え、いろいろと思い悩むのです。
でも、逆に言えばこうとも言えます、『そんなに属性が尊重されるのならば、その属性を良くしさえすれば、道は開ける!』。
銀行はこちらに『属性』を求めています。
だったら、彼らが求めているものを提供してあげればいいのです。
いちばんキツイのは『不条理』です。
不条理ほどツライものはありません。
不条理に比べたら、「厳しい現実」はまだマシだと僕は思っています!
確かにシビアかもしれないけれど、そこには明確な基準が設けられています。
こちらは、その基準をクリアすればいいだけの話なのです。
彼らは、「その基準さえクリアすればまともに扱ってあげるよ!」と言ってくれています。
実に道理にかなった話です。
あとはそちらの努力次第だというわけです。
答えがはっきりしているだけまだマシだと思いますよ!
本格的に不動産投資をやりたい人は銀行と関係をつくっておくことが重要。
— Haruki (@sakamoto2haruki) November 28, 2019
事前に関係をつくっておけばいい物件がパッと出てきたときでも迅速に融資を受けることができます。
そのためにはその銀行に定期預金するだけでなく、時には保険やファンドなどの金融商品を買うという姿勢も大事だと思います。
銀行から勧められる金融商品はもちろん銀行が儲かる仕組みになっています。
— Haruki (@sakamoto2haruki) November 28, 2019
だけど、「それをわかったうえであえて契約する」という方法もあります。
多少手数料を払っても『これはお付き合い料なんだ』『必要経費みたいなものなんだ』と割り切る姿勢も必要。
損して得取れという言葉、ありますよね。
ここ数年の低金利以前にアパートローンを組んだ人は高い金利を払い続けている人も多いと思います。
— サカモトハルキ (@sakamoto1haruki) December 2, 2019
そういう人はまずは今、借りている銀行に出向いて金利の交渉をしましょう。
現在の金利とだいぶ差が開いており、なおかつ財務状況に問題がなければ金利の引き下げに応じてくれる可能性が高いですよ👍
金利の引き下げをお願いするにあたって根拠があった方がいいです。
— サカモトハルキ (@sakamoto1haruki) December 2, 2019
他行に行って融資条件、金利条件等々を調べ、それをぶつけるのも一つの手です。
銀行はお客さんを他行に取られたくないと思っています。
そこを金利の引き下げの材料にして交渉するのです✌️
絶対うまくいくとは限りませんが…