不動産投資これだけはやってはいけない

会社経営者。投資家。不動産投資と株式投資やってます。5棟74室+月極P24台(2010年12月より法人化)。大家歴20年以上。元不動産会社の営業マンでした。

「不動産投資で失敗した」というオーナーの多くが考えていたこと。 

数年前、不動産投資に関するニュースが世間を賑わせました。

か○ちゃの馬車とか、レ○パ○スとか、いろんな企業が話題になりました。

 

そして、そういった業者と契約し、賃貸経営に失敗したオーナーは「被害者でかわいそう・・・」という図式になっています。

でも僕はちょっとそれに違和感を感じています。

 

うちの会社は10期目に突入した。

ひとつの会社を10年続けるって、結構大変なことです! 

 

この10年ものあいだ、いろんなことがありました。

すべてが順風満帆だったわけじゃない。

でも何とかその荒波を乗り越えてきました。

 

僕は脱サラして起業するとき、相当な覚悟を持ってのぞみました。

日本人の90%が選択する道と真逆の道を行くのです。

そりゃ、生半可な気持ちではありません。

 

あのとき、僕は心の底から思いました。

「すべての責任はオレが背負わなきゃいけないな」って。

 

だって商売をはじめるって、そういうことでしょ? 

もしもその事業がうまくいかなくなったら、その責任を取るのがその商売をはじめた人の責務じゃない? 

もしかしたら自己破産しなきゃいけないことになるかもしれない。

もしかしたら家族がバラバラになってしまうかもしれない。

 

それはとんでもないリスクだよね。

だから日本人の90%が勤め人のままでいるんだよね。

でも僕はそれに逆行する生き方を選んだ。

 

そういう道を選択した以上、何かがあっても泣き言は言っていけない。

すべての責任は僕が取らなきゃいけないんだ。

その覚悟を持つ代わりに、事業がうまくいったあかつきには「自由」や「幸福」、そして「経済的な満足感」といったようなものを得られると思ってる。

 

ウォーレン・バフェットも、ビル・ゲイツも、本田宗一郎も、ユニクロの柳井さんも、みーんな巨大なリスクを背負ったよね。

そのリスクを背負う見返りに、大きな飛躍を手にすることができた!

 

僕が言ってるのは『自分のケツは自分で拭け!』ってこと。

ここ最近、賃貸経営で失敗する人が続出しているのは、この覚悟が欠落していたのが理由のひとつだと僕は思ってる。

 

自分で全責任を負わなきゃいけないってことになったら、死ぬ気でその事業に取り組むはずだ。

寝る間も惜しんでその事業のことを考えるはずだ。

 

か○ちゃの何とかとか、レ○パ○スなどのビジネス・スキームも見て「これでいこう!」と考えたオーナーは、いったいどこまで真剣に考えたんだろうか?

もしかしたら『家賃保証』とか『サブリース』という言葉にすっかり安心して、真剣に死ぬ気になって考えなかったんじゃないだろうか?

 

事業をやる・商売をやるって大変なことなんです。

そんな生半可な姿勢ではうまくいきっこない。

これは「起こるべくして起こったこと」だと僕は思っているよ。

 

契約書にサインとハンコを押した時点で『自己責任』

僕は不動産会社で働いた経験があるんだ。

そして、今はアパートの大家の身。

だから物件を紹介する側の気持ちも、物件を紹介される側の気持ちも両方わかるんだ。

 

その上であえて言いたいのは、『投資や商売の世界は自己責任だ』ということ。

「何を当たり前のことを言ってるんだ」とお叱りを受けそうだけど、これをわかっていない人があまりもたくさんいる。

 

最近あちこちで不動産投資が話題になっているけど、聞こえてくるのはいい話ばかりじゃないよね。

中には不動産会社に対する(その担当営業マンに対する)不満の声も聞こえてくる。

 

最近も家賃保証を謳い文句に、オーナーに新築のアパートを建てさせていた会社が経営破綻して、大きな問題になった。その際の説明会でもオーナーのあいだから怒号が飛び交ったらしい。

 

「どうしてくれるんだ!」「話が違うじゃないか!」「責任を取れ!」etc、、、、

でもあえて厳しい言い方をさせてもらうなら、僕はやっぱりオーナーが全責任を負わなきゃいけないと思ってるんだ。

 

契約書にサインし、ハンコを押したのは紛れもなくオーナー自身。

まさか脅されて契約したわけでも、ハンコを盗まれたわけでもないよね。

オーナーが自らの意思でその契約書にサインをし、ハンコを押したんだ。

 

その人なりに考えたのだろう。

家族みんなで相談して決めたはず。

だとするならば、そこから先は『自己責任』ということになるんじゃないだろうか。

もしもそうじゃないのなら、この世の中にはリスクというものは存在しないということになってしまうよ。

 

リスクがゼロの投資なんてあるわけないよね。

失敗したとしてもその損失分が100%カバーされるビジネスが存在するはずがない。

オーナー自身もそのことはわかっていたはずなんだ。

そこまでお人好しではなかったはずなんだ、、、

 

資本主義の世の中では「知りませんでした」では済まされない

資本主義の世の中では100%保証されるものなんてものは何ひとつないはずなんだけど、「どうしてくれるんだ!」と怒り出す人がいるのはなぜなんだろう? 

これはちょっとおかしい。

 

その会社がヤバい会社であり、そのビジネス・モデルがヤバいビジネス・モデルであったとしても、それを見抜けなかった自分の責任とというものもあるよね。

資本主義はそのようなルールのもとに成り立っているんだから。

 

それが気に入らないのならば、資本主義以外のやり方で世界を構築しなおすしかない。

かつて本気でそういった世界を目指した国もあったんだよ。

失敗に終わったけどね。

 

リスクというものがまったくなく、絶対に失敗することもないってことは資本主義の世の中ではあり得ないことなんだ。

それが良いとか悪いとかの話じゃないんだ。とにかく「そういうものなのだ」ということだけはおぼえておこう!

 

不動産投資をやりたいと考えている人はまず何よりも先にそのことを把握しておかなければいけないよ。

怒ろうが、泣きわめこうが、こればっかりはどうしようもないことなんだ。

 

不動産の世界に入って僕がいちばん驚いたのは『民法』という法律のことだった。

民法ではたとえ詐欺の被害に遭ったとしても「その詐欺を見抜けなかった方も悪い」と解釈されるのだ。これには心の底から驚いた。

 

相手がどんなに悪意を持ち、詐術を用いてこちらを騙したとしても、「騙される方も悪いよ」となるのだ。

僕は最初、そのことが理解できなかった。

「そんなことが許されていいのだろうか!?」と思った。

 

だけど社会でいろいろ揉まれてゆくうちに、『それはそういうものなんだ』と認識するようになったよ。

『世の中の仕組みとはそのようになっているのだ』と納得するようになったんだ。

 

それは決して「知りませんでした」では済まされないことなんだよ。

 

商売の世界は自己責任の世界

巷にあふれている不動産投資関連の本や雑誌には、「不動産投資は誰でもできるカンタンなものだ」と書いているものが多いよね。

でも僕はまったくそのようには思っていない。

はっきり言って不動産というのはかなり手強い相手だよ。

 

これはあのドナルド・トランプも著書のなかで言ってることなんだ。

あの不動産王でさえ、「不動産というものは手強い」と言っているんだよ。

簡単じゃないの、わかるよね。

 

その辺の普通のサラリーマンが全部、業者におませで大儲けできるほど甘い世界じゃないってこと、わかるよね。

不動産は魑魅魍魎がうごめく世界だよ。

一筋縄ではいかない世界だ。

 

株や投資信託、仮想通貨といった紙の資産への投資とはまったく違うものなんだ。

不動産投資は投資というより、どちらかと言えばビジネス的な側面が強い。

 

もっと簡単な言葉で言えば、事業だ。

つまり、『商売』だ。

アパートのオーナーになるということは商売をするということとイコールのことなんだ。

 

不動産業者に言われるがままに契約して、うまくいかなくなった途端に業者に噛みつく人はそのことをわかっていたんだろうか。

それはラーメン屋やそば屋、居酒屋、学習塾、エステ・サロンなんかを経営するのと一緒なんだよ。

簡単ではないよね。

ラクではないよね。

 

そんなにフワフワした感覚で大儲けができるほど、資本主義って甘くないよね。

不動産投資をやる人はその覚悟を持たなければならないんだ。

 

商売の世界は自己責任の世界なんだよ。

そこには保証なんてものは存在しないんだ。

誰も助けてくれないんだ。

自分で考えて、自分で商売を成功に導いていかなければならない。

 

もしもラーメンが売れなかったとしてもラーメン屋は誰のせいにもできないんだ。

それはお客さんを惹きつけるおいしいラーメンを作れなかった店主の責任ということになっちゃうんだ。

 

どこの世界にお客さんが来ないからといって誰かのせいにするラーメン店主がいるだろう?

「ラーメンが売れずに売上が伸びなかったからその分を補填しろ」と怒り出すラーメン店主なんていないよね。

 

商売をするというのは厳しい世界に足を踏み入れるということなんだよ。

不動産投資をやろうとする人はまずそのことをしっかりと認識しておく必要がある。

そんなにカンタンな話じゃないんだ。

 

ラーメン屋やお花屋さんを軌道に乗せるのが大変であるのと同じようにアパート経営を軌道に乗せるのだって大変なんだよ。

もしも儲からないアパートを建築してしまったり、儲からないアパートを取得してしまったりなんかしたらそれはその人の責任になるんだ。

 

決してそれはそのアパートを紹介した不動産会社(およびその担当の営業マン)の責任ではないんだよ。

もちろんその取引に融資をした銀行の責任でもないよ。

 

不動産投資はそんなにカンタンではない

不動産会社の営業マンはロボットでもないし、コンピューターでもない。

だから何かを見落とすこともあるかもしれないし、何かを間違うことだってあるかもしれないんだ。

あるいは何か重要なことを伝え忘れたりすることだってあるかもしれない。

 

その物件のことだってすべてを完璧に知り尽くしてるわけでもないと思う。

隅々のことまで把握しているわけではないと思う。

その物件が本当にいい物件なのかどうかを最終的に判断するのはアパートのオーナーなんだよ。

不動産会社の営業マンでもなければ、銀行の融資担当者でもないんだ。

 

オーナー自身が全責任を背負って判断しなければならないんだ。

そして、もしも「よし、これを取得しよう」という判断を下したのならばそこから先はもう自己責任の世界なんだよ。

腹をくくらなければならないんだ。

 

だから一つ一つの物件には真剣に向き合わなきゃいけないんだ。

ラーメン屋だって何だってみんな真剣だよ。だって人生がかかっているからね。

 

「気に入らなかったらいつでも引っ越せばいい」というわけにはいかないんだよ。

アパートのオーナーはおかしな物件を取得しないように細心の注意を払わなきゃいけないんだ。

そのためには物件を見る目を養っておかなければならない。

 

不動産会社に勤務していた頃、「部屋が決まらないから」という理由で事務所に怒鳴り込みに来た大家さんがいたよ。

どうか読者のみなさんにはそのような気の毒な大家さんにだけはなってほしくない。

 

不動産会社は頑張っている。

精一杯やっているんだ。

部屋探しに来たお客さんにもそのアパートのことは散々紹介しているんだ。

インターネットにも、賃貸雑誌にも出してる。物件資料もきちんと作成し、店頭にも貼り出してる。

 

それでも決まらないんだ。

そこまでやって決まらないのには何らかの理由があるんだ。

そこまで来ると、営業マンの力ではどうすることもできないんだ。

 

それを「人のせいにする」ってどういうことなんだろう。

自分のアパートの魅力のなさを人のせいにして何か良いことがあるんだろうか。

 

ラーメン屋にお客さんが来ないのはおいしいラーメンをつくれないその店主の責任だよね。