ビル・ゲイツはマイクロソフトという資産。
ジェフ・ベソスはAmazonという資産。
孫正義さんはソフトバンクという資産。
うちの近所の常に大行列のたい焼き屋のオヤジは繁盛してるお店という資産を持っています。
資産、資産、資産、etc・・
それぞれ形はまったく違うけれど、そういう人たちはみんな「自分の資産」というものを持っています。
だから自分の人生が世の中の動きに振りまわされることはほとんどない。
「自分の資産」が自分を守ってくれるから。
ところが勤め人の場合はそういうわけにはいかない。
会社の業績が悪化したらリストラの対象になってしまうかもしれない。
だから僕はいつも「本当の資産を持とう!」とくりかえし主張しているのです。
本当の資産とは何でしょうか。
僕はそれを『自分のフトコロに定期的におカネを運んできてくれるもの』と解釈しています。
前澤社長はZOZOという資産。
ジェフ・ベソスはAmazonという資産。
孫正義さんはソフトバンクという資産。
近所の行列のできるたい焼き屋のオヤジさんも「繁盛してるお店」という資産を持っています。
定年まで会社のために身を粉にして真面目に働きつづけるということ
インデックス・ファンドをドルコスト平均法で積み立てて分散投資をし、30年後の値上がり益を期待するということ
僕に言わせればそういう人は「資産を何も持っていない人」ということになります。
僕に言わせればマイホームは資産ではありませんし、高級外車も資産ではありません。
僕が定義する本当の資産とは『自分のフトコロに定期的におカネを運んできてくれるもの』です。
家もクルマも残念ながらフトコロに一銭もおカネを運んできてくれません。
いや、それどころかどんどんフトコロからおカネを奪っていってしまうものです。
今、流行りの投資法(インデックス・ファンドをドルコスト平均法で買って、分散投資をして、30年後の値上がり益を期待して・・)というやり方は相当メンタルが強い人でないと厳しいと思います。
投資金額が少ないうちはまだいいですが、それが数千万円に積み上がっていった場合、不安でいっぱいになると思います。
もしも定年が近づき、いざ現金が必要になったときに株式市場が暴落し、含み損を抱えていたらどうしよう・・・きっと、そんなふうに思うはずです。
物事には波というものがあるのです。
春夏秋冬といった具合に常に変化があるのです。
いつも春や夏の状態というのはあり得ない。
自分が定年退職をするときに夏の季節を迎えているか冬の季節を迎えているかは誰にもわからないのです。
引退する間際になっていざ現金が必要になったときに大きな含み損を抱えていたらどうなるのか。
そのことを今のうちからよくよく考えておいた方がいいと思います。
ジェフ・ベゾスのことはAmazonが守ってくれます。
ビル・ゲイツのことはマイクロソフトという会社が守ってくれます。
うちの近所のたい焼き屋はそのお店が守ってくれます。
『預金』というのは金融商品のひとつ。
それも投資活動のひとつ。
1億円の宝くじが当たったとしても僕だったらその1億円を株や不動産という資産を購入するためにつかうと思います。
もしも円という通貨の価値が下がったとしてもそういう資産を持っていれば大丈夫です。
現金がいくらあっても解決できない問題というのもあるのです。
大嵐に備えるためには『現金を生み出すもの』を手に入れなければなりません。
だから資産を購入するのです。
資産というのは何も株や不動産だけのことじゃありません。
自分のビジネスも立派な資産です。
自分のお店も立派な資産です。
サラリーマンや年金生活者は企業や政府が頼りです。
自分でお金を生み出すことはできません。
だからある意味、すごく危険な橋をわたっているとも言えるのです。
そう考えてみると親や学校の先生が子どもたちに教えている、『一生懸命勉強して、いい大学に行って、いい会社に入って、定年まで真面目に勤め上げて、老後に備えて貯金をしなさい』というアドバイスがどれほど危険なことかわかると思います。
日本では投資家や商売人のことを毛嫌いするところがあります。
親も学校の先生も子どもたちに「将来は自分で会社を興せ」とは口が裂けても言いません。
僕はこれこそが最大の問題だと思っています。
多くの日本人は『ノアの箱舟』を用意していません。
方法はいくらでもある。
ラーメン屋をやってもいいし、僕みたいに不動産オーナーになってもいい。
株に投資してもいいし、学習塾を経営してもいい。
ソフトバンクに勤めてる従業員になるのではなく自分が孫正義のような事業家になる。
ほんのちょっとだけ考えを変えてみるだけで希望は見えてくるはずです。
僕は銀行口座に1億円あっても、それだけではまったく安心ができません。
意外に思われるかもしれないけれど、僕は自分のことを極めて現実主義者だと思っています。
僕が今、こんなふうに幸せに生きていられるのは僕が誰よりも物事を現実的にとらえる人間だったからだと思います。
現実的な人間だからこそ誰よりも危機感を持つことができたのだと思うのです。
だから僕は会社とか政府とかに頼らずに自分だけの力で生きていける基盤をつくろうと考えたのです。
多くの人が考えている本当の意味で安心できる状態と僕が考えている本当の意味で安心できる状態とのあいだには巨大な溝がある。
大企業に就職し、その会社の中でどんなに出世し、どんなにたくさんの給料やボーナスをもらったとしてももしもその会社が倒産したら終わりだ。
政府を信用し、「老後の面倒を見てくれるはずだ」と考えたとしても年金や社会保険制度が崩壊してしまったら・・?
僕はもしかしたら悲観的に考えすぎているのかもしれない。
実際にはそんなことは起きないのかもしれない。
これから先、20年も30年も相変わらず日本経済は安泰で勤めてる会社の業績も良く、年金も社会保険制度も大丈夫なのかもしれない。
だが、もしもそうじゃないとしたら・・
グローバル経済の煽りを受けて、それに勤めてる会社がついていけなくなったら?
そしてその会社が倒したら?
リストラされたら?
日本は世界でもっとも少子高齢化の進んでる国だ。
こんなに出生率が低く、こんなに老人率が高い国で本当に年金制度は破綻しないのだろうか?
本当に健康保険制度は大丈夫なんだろうか?
多くの人は現金さえあれば「何とかなる」「大丈夫だ」というようなことを口にする。
預金口座に現金がたんまりあればそれだけで安心できると言う。
だからみんな一生懸命働き、せっせと貯金に励むのである。
年収が800万円だろうが、1,800万円だろうが、そんなことは関係ない。
会社の役職が部長だろうが課長代理だろうがそんなことも関係ない。
そういったものにすがっているようではこれからやって来る大嵐を乗り越えてゆくことはできないだろう。
ではどうすればいいのか。
いったい何に頼って生きていけばいいのか。
僕は自分でお金を生み出す以外に方法はないと思っている。
『自分』以外に頼れる存在はないと思っている。
インフレになろうが、物価が上昇しようが、株価が暴落しようが、勤めてる会社が倒産しようが、年金や健康保険制度が破綻しようが、etc・・・
サヴァイヴしていける能力さえ身につければ恐れることはない。
タワー・マンションの上層階も、高級外車も、高価なブランドものの服も何の役にも立たない。
給料やボーナスを払ってくれる会社が一部上場企業だろうが、二部上場企業だろうが、そんなことも関係ない。
僕は37歳のときにサラリーマンの世界からドロップアウトした。
不動産投資家として企業経営者として生きてゆく決断をしたのだ。
それはある意味において自殺行為に近いものがあった。
特にここ日本では「会社員をやめる」という選択をする人はほとんどいない。
だから僕はいろんな人から数奇な目で見られた。
日本人の集団意識と、それに伴う同調圧力はものスゴイものがある。
脱サラ起業して10年近くが経過するけど僕は今でもそういったものと毎日、闘っている。
僕が相手をしているのはものすごく手強い相手だ。
彼らは圧倒的な数を誇っている。
少数派はいつも多数派に攻撃される運命にあるのだ。
でも多数派に所属しているからといって必ずしもその選択が正しいとは限らない。
間違いなく嵐は近づいてきている。
僕の目には多くの人があまりにも無防備なように映る。
もしも宝くじで1億円が当たったら迷うことなく僕はそのお金で投資用の不動産を一棟(場合によっては2棟)現金購入するだろう。
1億円というキャッシュをそっくりそのまま不動産に変換してしまおうなんてことは普通の人は考えない。
きっと多くの人は『老後のために』という名目で預金口座に積んでおくことだろう。
投資用不動産を購入し、その物件のオーナーになるということはそれはつまり『アパート経営をする』ということだ。
それは立派なビジネスだ。
自分のビジネスを持っている人は誰かにもたれかからなくても生きてゆくことができる。
誰かに頼らなくてもいいし、誰かにすがりつかなくてもいい。
商売人はシタタカだ。
いつの時代もシタタカだった。
世の中の変化に敏感でいち早くその変化に適応することができる。
ところが家でも学校でも子どもたちに「商売人にだけはなるな」と教えている。
自分で事業を営むことはとんでもなく愚かなことだと教えている。
自分で商売をするよりも一生懸命勉強して、いい大学に入って、いい会社に就職した方がいいと教えている。
その就職した会社に一生骨を埋め、定年まで真面目に勤め上げることが「いい人生なんだ」と教えている。
そしてその会社から給料とボーナスをもらい、「余ったお金を銀行に預金しろ」と教えている。
投資や商売をする人間はいつの時代も悪者扱いだ。
ここ日本で脱サラして投資や商売をやって家族を養うという生き方は「いちばんやってはいけないこと」なのだ。
僕はそのいちばんやってはいけないタブーを犯したということになる。
うちの会社はおかげさまで黒字だ。
余ったお金は繰上返済にまわすか、次の物件の頭金に使用されるか、いざというときの修繕費に使われている。
あるいは配当金や株主優待をくれる会社の株の購入に使われている。
そうすることによって、よりキャッシュフローが良くなり、事業が安定する。
僕は豪華客船の船員になりたくはない。
小さい小舟でもいいから自分で自分の船を操縦し、行く道を自分でコントロールしたい。