僕は37歳のときにそれまで勤めていた会社を辞め、自分で事業をスタートさせました。
2010年の暮れの話です。
勤め人を卒業していちばん良かったなぁと思うことは何と言っても自由な時間を持てるようになったことです。
社会に出て働くようになると、自分の時間というのはだんだんなくなっていきます。
朝起きてから夜寝るまで時間のほとんどを会社に拘束されるようになります。
でもそれが社会に出て働くということなのです。
僕も37歳になるまでそのような生活を続けてきました。
しかし、いつまでもそこに留まり続けていてもいいわけではありません。
学業と同じように僕はサラリーマンにも『卒業』というものがあって然るべきだと思っています。
サラリーマンにとっての卒業とは起業するということ。
でもビジネスで成功するのはとても大変なことです。
僕が勤め人を無事、卒業することができたのは『レバレッジ』というものを使ったおかげです。
レバレッジというのは力です。
魔法と言ってもいいかもしれません。
ハリー・ポッターは呪文を駆使してさまざまな問題を解決していきます。
僕も「レバレッジ」という魔法を使うことによって人生のさまざまな問題を解決していきました。
今の僕があるのは、このレバレッジとうい魔法のおかげなのです。
僕自身は大したことのない人間です。
でも僕が使ったレバレッジは実に大したものでした。
僕はそのレバレッジという魔法を不動産投資という分野で主に使っています。
現在、うちの会社で所有している物件は全部で5つ。
部屋数は74部屋です。
その他に24台の月極駐車場経営もしています。
でもレバレッジは投資の世界だけで使われるものではありません。
僕たちの日常のあちこちにレバレッジは存在します。
ある種の人たちはそれを自在に操ることができます。
そして、彼らはそのレバレッジという魔法を駆使することによって大きな成功を収めることに成功しているのです。
もしもみなさんがお金の問題を解決したい!と本気で思っているのなら、何らかの形でレバレッジというものを自分に有利に働かせる術を学ばなくてはなりません。
朝から晩まで真面目に働いたり、勤めている会社に忠義を誓ってプライベートの時間を削って働くだけで幸せに暮らせるのならこんなにラクなことはなかったでしょう。
だけど、ただ真面目に一生懸命働くだけでは人生の問題は解決しません。
そのことはみなさんがいちばんよく知ってるはずです。
人生の問題を解決するいちばん手っ取り早い方法はレバレッジというものを理解して、それを実際に使いこなすことです。
その方法さえ見つけてしまえば、もしかしたら人生を好転させることができるかもしれません。
レバレッジというものを考える時にいつも僕は宮崎駿とスタジオジブリのことを考えてしまいます。
あの素晴らしいジブリ作品は決して宮崎駿1人の力によって生み出されたわけではありません。
もちろんベースとなるストーリーや絵コンテを描いたのは宮崎駿かもしれません。
でも彼のまわりに日本を代表するようなアニメーターや素晴らしい技術を持ったスタッフたちがいたおかげで、あの数々の名作がこの世に誕生したのです。
これがレバレッジのパワーです!
僕よりもはるかに頭が良くて能力もある人たちが毎日、満員電車に揺られて、夜遅くまで働いています。
それに対して僕はというと毎日自由な時間を謳歌し、ジムに行って運動したり、のんびりと本を読んだり、スタバでコーヒーを飲んだりして過ごしています。
みんなレバレッジのおかげです。
レバレッジを使う人はレバレッジを使いこなせない人を利用してさらに大きくなります。
レバレッジを使いこなせない人はいつまでたってもレバレッジを使う人に利用されるだけです。
みなさんが真面目に働けば働くほど喜ぶのはみなさんが勤めている会社の社長です。
社長にとって文句ひとつ言わず朝から晩まで真面目に働いてくれる人はとてもありがたい存在です。
そういう人が1人、2人、3人・・・・と増えていけば会社は儲かります。
僕はできればみなさんにはレバレッジを使いこなす人に使われる人間ではなく、レバレッジを使いこなせる人間になってもらいたいと思っています。
宝くじ1億円当たったら5%の配当の出る株を買って年間400万円の配当所得を得るという人多いですよね。
でも僕だったらそういう方法は取りませんね。
僕なら法人をつくって1億円を頭金に10億円の借金して、18%でまわる3,500万円の鉄骨築古を28棟買って、年間約5~6,000千万円の不動産所得を得ますね。
法人と減価償却を使って賢く節税しながら。
もちろん僕がここで言ってるのは一気に10億円も借金して、1年間のあいだに28棟もアパートのオーナーになればいいという意味じゃありません。
やるとなったらきっちり1つ1つの物件を精査して吟味しなくちゃなりません。
1つ1つ徐々に増やしていくという意味です。
それから1億円の頭金があったとしても実際に10億円ものお金を銀行から借りられるかどうかもわかりませんしね。笑
僕が言いたかったのは『レバレッジを使おう!』ということです。
「収益物件は現金購入がいい」という声があります。
また、ローンを組んでも「なるべく早く完済した方がいい、だから返済比率がどんなに高くてもいい」と言ってる人もいます。
本当にそうでしょうか。
僕は反対の立場です。
僕はあくまで『借金』を使って物件を購入したいタイプ。
要するに『レバレッジ』を利用したいタイプです。
それが不動産投資の最大の魅力です。
もしも宝くじで1億円とか2億円とか当たったとしても僕はキャッシュで投資物件は買わないでしょうね。
その資金を『頭金(軍資金)』にして銀行から借り入れをするでしょうね。
そして(つまり、レバレッジのパワーを駆使して)キャッシュで買うよりももっと大きな富を自分のポケットに入れようとするでしょうね。
無借金の状態は確かに安心できると思います。
でも不動産投資って『スケール・メリット』も重要です。
1棟、2棟くらいじゃ安定しません。
逆に不安定になります。
10棟くらいを目指すくらいの規模感でいないと安定しないと思います。
そして、それくらいの程度(スケール)にするためには自己資金では限界があります。
借金というものを使わなければ・・
1つ1つの物件がきちんとキャッシュフローをもたらしてくれるのならば、賃貸経営は20戸よりも40戸の方が安定します。
40戸よりも80戸の方が安定します。
賃貸経営にはいろいろ起こります。
空室、滞納、工事、広告料、自然災害、トラブル、孤独死、減額交渉、etc・・・
だから賃貸経営は常に「余裕資金」を持った状態でのぞまなきゃ行き詰まるのです。
現金買いをしてしまえば「借金がない」と安心感は得られるかもしれませんが、資金繰りは悪くなります。
アパート経営では資金ショートしたら一環の終わりです。
それはかえってキケンです。
不動産投資の場合、銀行のお金というレバレッジを利用することができます。
これを利用できるところが不動産投資の最大の魅力のひとつです。
エジソンや松下幸之助さんといった偉人に名を連ねる事業家たちもこのレバレッジを利用することによって事業を大きくしていきました。
彼らが偉人になれたのはレバレッジのおかげだと言ってもいいくらいです。
不動産投資も立派な事業です。
不動産賃貸業という立派なビジネスです。
それは投資ではありません。
だから市場の動きと運命を共にするということもありません。
こちら側でコントロールすることができます。
投資とビジネスの違いは『コントロールできるか否か』です。
ビジネスの場合、いざ!ということが起こってもいろいろな手立てを講じることができます。
新商品を開発してみるとか、リストラしてみるとかいろいろできます。
僕ら大家さんもいろいろな策を講じることによって、いざ!というピンチに対処することができます。
部屋をリフォームする
家賃を下げる
ペット可にする
ウォシュレットやエアコンといった新しい設備を設置する
etc・・・
自分でいくらでもコントロールすることができるのです。
そして、その策を講じることによって結果に変化をもたらすことができるのです。
これが投資とビジネスの違いです。
株式投資ではそんなことできませんよね?
暴落するJT株に対してこちらはなす術なしです。
JTの本社に電話して、「おい、暴落を止めてくれ」と言っても暴落を止めることはできないのです。
それが株式投資の恐ろしいところです。
投資、資産運用の恐ろしいところです。
いざ!ということが起こっても、こちらは指を加えてただ黙って見てることしかできないのです。
でもビジネスは違います。
商売は違います。
ビジネス、商売の場合は自分でコントロールすることができます。
僕はそういう自分でコントロールできるものならレバレッジを利用してもいいと思ってる。
今ではレバレッジという言葉はすっかり悪魔の言葉のように使われています。
だけど僕はレバレッジには「いいレバレッジ」と「悪いレバレッジ」の2種類があると思ってます。
「いいレバレッジ」を上手に使うことができれば誰よりも早く目標に到達することができて、非常に大きな利益を獲得することができます。
その代わり、もしも「悪いレバレッジ」に手を出してしまったら地獄の門をノックすることになってしまいます。
だからもしもみなさんが本当に大きく飛躍したいという夢を抱いているのならば、何らかのかたちで「いいレバレッジ」というものを利用しなければなりません。
「いいレバレッジ」には『自分でコントロールできること』という条件がつきます。
その条件がついていないのだとしたら、それは「悪いレバレッジ」です。
たとえば株式投資やFX投資の世界でときどき耳にするレバレッジは悪いレバレッジです。
ああいうレバレッジはやるべきではありません。
それら紙の資産の世界で使われているレバレッジはコントロールできないタイプのレバレッジです。
僕がここで言ってる「いいレバレッジ」とはまるっきり違うものです。
多くの人が「レバレッジ」という言葉を使うときそのほとんどがこの信用取引のことを指しています。
このような取引は絶対にやるべきではありません。
このレバレッジは本田宗一郎さんやビル・ゲイツが事業をはじめるときに使ったレバレッジとは違うレバレッジです。
宮崎駿さんにおけるスタジオ・ジブリや、ジョン・レノンにおけるビートルズというレバレッジとも違うレバレッジです。
それはコントロールできません。
こちらの創意工夫で結果に直接、影響を与えることはできません。
それは魔法でもなんでもありません。
レバレッジを使いたいのならば、不動産やビジネスといった自分の知恵や工夫で結果に変化をもたらすことができるものだけに限定しよう。
コントロールできないものにレバレッジを使うのは危険すぎます。
それは手綱のない馬に乗るようなものです。
これを危険と言わずして何を危険と言うでしょうか。
馬に乗るんだったら、きっちり手綱をつけて馬をコントロールできる状態にしてから乗るようにしよう!
健全な賃貸経営さえしていれば借金の返済はどんどん進んでいきます。
月日が経って返済が進めば進むほど資産はどんどん膨らんでゆくということでもあります。
しかもその借金を返済したのは僕ではありません。
銀行から借金をしたのはまぎれもなく僕ではあるけれど、その借金を実質的に払っているのは僕ではありません。
僕はその借金を返済するために何かしたわけではありません。
汗水垂らして働いたわけではありません。
僕の労力はほとんど「ゼロ」
じゃあ、誰が僕の代わりに借金を返済してくれているのか?
それはアパートに入居してくれている入居者のみなさんです!
僕はほとんど何もしていないのです。
毎日、自由に暮らしているだけです。
ジムに行って筋トレしたり、スタバに行ってコーヒーを飲んだり、ネコを一緒に昼寝をしたりしてのんびり暮らしています。
ただ毎日自由にのんびり暮らしているだけで勝手に返済が進んでいき、勝手に資産が増えていき、おまけに勝手に僕のフトコロにはキャッシュが振り込まれてくるのです。
しかも、そこには僕のお金はほとんど使われていない。
ほとんどすべて銀行が用意してくれたお金でまかなわれ、すべてはそのおカネによって完結しています。
これってよく考えたらこれってすごいことだと思いませんか?
そんな夢みたいなことができるのもすべて『レバレッジ』という魔法のおかげなのです。
僕の力なんてほんのわずかです。
僕がすごいのではないのです。
僕の構築した「仕組み」がすごいのです。
「レバレッジのパワー」がすごいのです。
僕はずっと長いことサラリーマンをやってきて会社から給料を受け取るという生活を長いことしてきました。
そういう生活を何年も続けているとだんだん感覚が麻痺してきます。
お金というものはそうやって働いて給料をもらわないと得られないものなんだと思い込むようになるのです。
それが最大の罠です。
実はそうじゃなかったのです。
お金を得る方法はそのほかにもたくさんあるのです。
働いて、雇われてる会社から給料をもらうという方法はそのたくさんあるお金を得る方法のうちのほんの1つに過ぎないんです。
僕はこの謎を解き明かすのに何十年も費やしました。
とくに日本人は『労働は美徳だ』と頭に叩き込まれて育ちます。
「働かざる者食うべからず」という言葉も日本人は大好きです。
もちろん一生懸命働くことは悪いことじゃありません。
僕だってサラリーマンをしていた頃はよく働きました。
でも僕はある時、気づいたんです。
働いて稼ぐのはいい。
だけど、その働く主体は必ずしも自分自身でなくてもいいのではないか?
このことに気づいてから僕の人生は変わりました。
それまでの僕は『働く』というのは自分自身が一生懸命働くことを意味していると思っていました。
だけど働くのは必ずしも僕である必要はない。
それは「誰か」でもいいし、「何か」でもいいのです。
よく考えたら、ジェフ・ベソスはたくさん働いたから世界一の金持ちになれたわけじゃない。
Amazonという会社にはきっとジェフ・ベソスよりたくさん働いてる社員はゴマンといるはずです。
そうなのです。
必ずしも自分が働く必要はないのです。
誰かに代わりに働いてもらえばいいのです。
あるいは何かに代わりに働いてもらえばいいのです。
自分の代わりに・・・
それだって「働く」って意味ではいっしょですよね!
だから僕は『資産』に働いてもらおうと思いました。
『物件』に働いてもらおうと思いました。
だから僕は不動産投資なんてものをはじめたのです。
自分が自分のために労力を使っていたらいつまで経っても大きく飛躍はできません。
そのレバレッジ比は『1:1』のままです。
でも自分の代わり誰から働いてもらったり、何かに働いてもらったらそれは『1:100』にも『1:1000』にもなるかもしれません。
自分も多少は働くかもしれないけれど、自分以外の人を雇い入れてその人に働いてもらうことによってさらに大きな富を得ているのです。
だから僕は不動産をいくつか所有しています。
そして、その物件の管理も優秀な管理会社と契約してその管理会社に任せています。
こうすることによって僕は不労所得を得ることができます。
自分が働かなくてもいいシステムを構築したのです。
そのおかげで僕は圧倒的な自由な時間を手に入れることができました。
右手にはキャッシュフローが、左手には自由な時間が・・・!
不動産投資の最大の魅力はお金と自由を同時に手にすることができるところにあります。
松下幸之助さんや本田宗一郎さん、孫正義さんといった日本の偉大な経営者も一人だけの力には限界があったと思います。
彼らの成功の影にはきっと優秀な社員たちがいたはずなんです。
そうでなかったらあんな大きな企業には成長していなかったはずです。
自分以外の人やモノのパワーを利用すること。
それこそが『レバレッジのパワー』です。