サカモトハルキの哲学

経営者。投資家。不動産投資と株式投資やってます。5棟74室+月極P24台(2010年12月より法人化)。配当狙いの個別株投資。

ハイイールド債には気をつけろ! 原油価格が下落するとなぜ株価も下がるのかについて解説します。

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僕はこんなツイートをしました。

 

 

今回のショックによって日米ともに株価は大きく下落しました。

もちろんそれは突然あらわれた未知のウイルスの大流行がきっかけと言われていますが、もう一つ「これが原因なんじゃないの?」と取り沙汰されているのが原油の大暴落です。

 

なかには「こっちの方がむしろ深刻だ」と言ってるエコノミストもいるくらいです。

その2つの大きな出来事が同時に起こったのです。

 

偶然にしては出来過ぎだと思うのですが・・・

 

 

 

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これは原油の1年チャートなのですが、明らかにここ数ヶ月のあいだに完全に暴落していることがわかると思います。

原油価格は20ドル台にまで大きく下落しています。

 

この背景にあるのはもちろんこの出来事です。

 

jbpress.ismedia.jp

 

サウジアラビアやロシアらがOPECプラスで合意に至らずに席を立ってしまったという出来事。

これによって原油価格の切り下げがはじまってしまったのです。

 

原油が暴落すると一般消費者はガソリン代や灯油が安くなってうれしい面もありますし、日本のような原油輸入国にとってはコストが抑えられてメリットが大きい面もあります。

 

しかしながら世界全体で見ればやっぱりマイナス面の方が多いと言えるでしょう。

そして、それは日本にとっても暗い影を落とすことになります。

 

原油産出国であるロシアとサウジアラビアはバカげた価格競争をくりかえしています。

お互いの意地の張り合いが全世界に飛び火しています。

 

そのことは今やシェールオイルで世界一の原油産出国になったアメリカにも大きな影響を及ぼし、そのことがアメリカのエネルギー関連企業に大きなダメージを与えています。

 

サウジにとってもアメリカのシェールオイルはかなり驚異だったと思います。

「このまま彼らをのさばらせていたら大変なことになる」という危機感もあったと思います。

 

今回、アメリカのダウジョーンズがこれほどまでに暴落した背景には明らかにこの原油価格の暴落の影響があります。

「アメリカ株が下がっている」と言っても、それは別にAmazonやアップルやGoogleの株が暴落をはじめたわけではないのです。

アメリカ株の中でも結構な割合を占めるエネルギー関連株が下がっているのです。

 

スウェーデンの女子高生でありながら世界じゅうに環境保護を訴えている活動家、グレタ・トゥンベリさん。

彼女は『石油』に対しても厳しい意見を持っています。

 

www.afpbb.com

 

いま、世界は大きな岐路にさしかかっています。

グレタさんの登場を待たなくてもエネルギーの問題も大きな変化がおとずれようとしています。

 

「今までどおりの化石燃料に頼るエネルギーでいいのか?」

「代替エネルギーに変えた方がいいのではないか?」

そのような声が世界のあちこちから上がっていた矢先の今回の原油の暴落という出来事。

 

地球温暖化の問題も含めて世界は今、大きな変化の時代を迎えています。

もしかしたらこれから先の未来は石油というエネルギーに対する需要が減ってゆく未来に突入してゆくかもしれないのです。

 

そういったなかでの今回の原油の暴落と株価の暴落。

僕はそこにはそれなりの意味や背景があったのだと思っています。

 

僕はこんなツイートをしました。

 

 

 通常、株価が下落したときは債券が買われるものです。

ところが今回は債券の方も暴落しました。

 

ついでに言うと、金も下がり、円も下がりました。

今まで「安全資産」と言われてきたこれらの資産価格がすべて下がったのです。

 

特に株と逆の動きをするといわれてきた債券が売られた背景にあるのもこの原油をめぐる問題だと言う声も多いです。

 

それまで債券は株価同様に絶好調な高値をキープしていました。

ところが潮目が変わったのは3月9日のこと。

ロシアが原油の減産を拒み、サウジが増産に踏み切ったことによって原油価格が暴落しました。

 

WTIの原油先物価格は一時30ドルを割り込みました。

このことは今や世界一の原油産出国であるアメリカを驚愕させました。

 

アメリカがなぜ中東から撤退をはじめたのか?

それはアメリカ国内でシェールオイルを産出できるようになったからです。

これによって中東からオイルを輸入しなくても良くなり、アメリカの経済は好景気へと向かっていきました。

 

ところがそれは砂上の楼閣でした。

世界の原油の値段がガクンと下がったことによりアメリカも価格競争に巻き込まれることになりました。

シェールオイルはたくさん取れるといってもそこには莫大なコストがかかります。

ある程度高い値段で原油が取引されないと採算が合わなくなります。

 

ところが今回の原油の暴落によって一気にシェールオイル企業は窮地に立たされることになりました。

 

アメリカのシェールオイル企業の損益分岐点は50ドルだと言われていました。

ところが今回、原油価格が30ドルを割り込む暴落になったためにデフォルト(債務不履行)を起こすシェールオイル企業が続出するのではないかという懸念がマーケットに広がりました。

 

アメリカのシェールオイル企業たちは『ハイイールド債』という社債を発行して、それで資金調達をしていました。

ハイイールド債は利回りは高いのですが、その代わりリスクも高いというハイリスク・ハイリターンな債券として有名でした。

しかし、アメリカのシェールオイル・バブルにちょうど乗っかるかたちで、ハイイールド債の方も人気になっていきました。

 

そのことに警鐘を鳴らしていたエコノミストもたくさんいたのですが・・・

 

世界じゅうの投資家や銀行などはハイイールド債をたくさん保有していました。

アメリカのシェールオイル企業がデフォルトするかもしれないというニュースに驚愕した彼らはこぞって保有していた資産を売ってキャッシュに変えようとしました。

 

それが売りを売りを呼び、今回の暴落につながったと言われています。