サカモトハルキの哲学

経営者。投資家。不動産投資と株式投資やってます。趣味で詩も書いてます。5棟74室+月極P24台(2010年12月より法人化)。配当狙いの個別株投資。

誰もが無関係ではいられない! 老後2,000万円問題が起こった背景と日本社会のあり方について考えてみた。

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年金2,000万円問題が起こったとき、僕は思わず計算してしまいました。

 

 

毎月50,000円貯金して年間60万円

30年間続けると1,800万円

40年間続けると2,400万円

 

 

って・・・

 

ぜひお訊きしたい。

毎月5万円も本当に貯金にまわせますか? 

 

「貯金じゃなくて資産運用をすれば…」と言う人もいっぱいいます。

でも投資で2,000万円以上儲けるのって至難のわざですよ。

 

しかも、純利益で2,000万円ですからね。

純利益ですよ。

「含み益で2,000万円」じゃないですよ。

税金や手数料を差し引いたあとの残りで、ですよ。

 

「S&P500に積立投資していれば楽勝でクリアできる」と言ってる人もいます。

『S&P500は過去30年間で10%上昇してきたから』というのが彼らの考えです。

 

でもどうして自分が引退するときに株式市場が上昇トレンドに乗ってるということがわかるんでしょう?

なぜ2045年とか2050年の株式市場の動きを2020年の時点でわかるのでしょうか。

 

株式市場はいつも波のように変化するもの。

どうして自分が引退するタイミングに株式市場が上向いていると言い切れるのでしょうか。

 

20年後、株価が上昇しているとどうしてわかる?

「年金だけでは生活できないから自助努力で何千万円もお金を稼がなきゃいけない」というのはもしかしたら「不都合な真実」かもしれません。

でも、もしそうであるならば政府が推奨している「資産運用で何千万円もの利益をつくりだすのはほとんど不可能に近い」ということも不都合な真実であると理解しておいた方がいいと思います。

 

「毎月3万円、30年間積み立て投資をしていけば複利のパワーで大きな利益を手にすることができる」という話にすっかりなっちゃってます。

そんなにうまくいかないって・・・

 

あまりにも株価が絶好調なのですっかり忘れてるみたいなのでみんなすっかり忘れてしまってるみたいです。

株価というのはずっと右肩上がりで推移してゆくものなんだと多くの人が思い込んでるみたい。

でも投資って損することもあるんです。

株価だってずっと右肩上がりということはあり得ないのです。

 

なぜか、ここの部分がスッポリ抜け落ちてしまっています・・・

ダウだろうが、S&P500だろうが何でもいい。

「過去200年の長期スパンで見ればずっと右肩上がりだ」っていくら言ったとしても、株価が上がるかどうかなんてことは『神のみぞ知る』の領域であるという事。

 

そういうどうなるかわからないようなものに何百万円も何千万円も積み立ててゆくということの恐ろしさについて考えてみた方がいいと思います。 

 

 

「お金について学ぶ」とはどういうことか?

 

news.livedoor.com

 

魚の釣り方を教わることもなく、黙っていても釣った魚が食卓に並ぶものだと思ってた国民にいきなり「これからは自分たちで魚を釣ってこいよ」と言われてもみんな困るはずです。

 

僕は最初から政府なんかアテにしていませんでした。

年金制度なんかに期待していませんでした。

 

だから自分で魚を釣る方法を身につけようと思ったんです。

僕の場合はそれは『不動産投資』という方法でした。

 

これは教育の責任だと思います。

親も学校の先生も子供たちにきちんとお金のことを教えていない。

ちゃんと経済の仕組みのことを教えていない。

 

「いい大学に行って、いい会社に就職して、定年まで真面目に勤めていれば幸せになれる」という真っ赤な嘘しか教えていません。

魚の釣り方を教えていないのです。 

そして、子供たちは何も教えられない無防備な状態のまま社会に放り込まれています・・・

 

だから今、こんなにたくさんの人が不安と鬱屈を抱えながら満員電車に揺られる生活をおくっているのです。

 

なぜ大人たちは子供たちにお金のことを教えてあげられないのでしょうか。

それは自分たちがお金のことについて何も知らないからです。

魚の釣り方を知らないからです。

 

では、なぜ親や学校の先生はそのことを知らないのか? 

彼ら自身も教わっていないからです。

彼ら自身も親や学校の先生から「いい大学に行って、いい会社に就職して、定年まで真面目に勤めれば幸せになれる」と教えられて育ったからです。

 

そりゃ、自分の子供に教えられるはずないですよね・・・

 

「買い物するときに暗算ができる」とか

「正確に家計簿がつけられる」とか

「ファイナンシャル・プランナーやMBAの資格を持っている」とか

「老後に備えて貯金をしろ」とか

「自分で商売をやろうなんてバカなことは考えるな」とか

「借金は悪だ!」とか

「残りのお金で投資信託を買え。そして30年間ドルコスト平均法で積み立てろ」とか

etc・・・

 

 

そういうことが『お金の教育』だという話にすっかりなっちゃってます。 

会社や政府の力を借りなくても自分の力でサバイブできるようになること。

それが本当の意味でのお金の教育ですよ。

 

 

日本が本格的に自己責任の国になったら大変なことになる 

年金問題を考えると、これ、もしかしたら令和は大変な時代になるかもしれませんね。

その代わり、その次の年号は良い時代になるかもしれない。

 

現役世代(特に20代、30代の若者たち)は年金のことどう思ってるんだろう?

 

日本の年金は賦課方式です。 

なぜ彼らは大人しいんだろう?

なぜ黙っているんだろう?

 

彼らこそ日比谷公園に集まって年金デモに参加してもいいのに。

彼らこそが『当事者』なのに・・・

 

もう「政治のことを語るのはカッコ悪い」とかそんなこと言ってる場合じゃなくなってきたと思う。 

これは爺さん婆さんの問題じゃない。

現役世代の(特に若者たちの)問題ですよ。

 

『ドラゴン桜』の有名なセリフを思い出してほしい。

 

 

いいか、お前ら・・・
社会にはルールがある
その上で生きていかなくてはならない

だがな・・・
社会のルールってのはすべて頭の良い奴が作っている

 

つまりそれがどういうことか・・・
そのルールは頭の良い奴に都合のいいように作られてるってことだ

 

逆に都合の悪いところは分からないように隠してある
それでも頭を働かせるやつはそこを見抜いてルールを上手に利用する

 

例えば携帯電話・・・給与システム、年金、税金、保険・・・
みんな頭の良い奴がわざと分かりにくくして、

ロクに調べもしないやつから多く取ろうという仕組みにしている

 

つまりお前らみたいに頭使わずに面倒くさがっていると、
一生騙されて高い金払わされるんだ

 

 

 

日本にはキリスト教的な『施し』がありません。

だから、このまま日本が自己責任の国になっていったら間違いなくこの国はかつてのローマ帝国のように内部から崩壊してゆくでしょう。

 

自助努力で老後の2,000万円を用意できずに不安を抱いている人に対しても、「はい、残念。お前が悪い。お前の責任だ!」と簡単に言えてしまえる人が増えています。

 

ひとむかし前の日本だったら、もう少し義理人情を大切にしていたような気がする。 

日本は豊かになりすぎたのかもしれませんね。

「24時間戦えますか?」よろしく

上を目指して突っ走り過ぎたのかもしれません。

 

その過程のなかで“いちばん大切なもの”を忘れてきてしまったのかもしれません。

 

アメリカは資本主義の権化だけど、それでもキリスト教があります。

だから、ガンガン稼いでも寄付したりチャリティーとかが盛んです。

ビル・ゲイツも、ウォーレン・バフェットも、マーク・ザッカーバーグも事前活動に熱心ですもんね。

 

アメリカは自己責任の国だけど、その代わりセーフティ・ネットもしっかりしてる。

敗者復活のチャンスもある。

ところが日本にはそれがない・・・

 

いったん敗者の側にまわったら最後。

もう二度とそこから這い上がれないようなところがある。

そういう国で『自己責任』が蔓延していったらどういうことが起こるでしょう・・・

 

 

新自由主義は日本には馴染まない  

新自由主義が今、跋扈しています。

日本にも竹中平蔵のような人がいて、権勢をふるっています。

 

でもトリクル・ダウンは起きないのです。 

「すべてを市場にまかせておけばやがて"おこぼれ"が滴り落ちる」という考え方はキケン思想です。

 

ある意味において、その民衆と怒りと絶望感がドナルド・トランプという怪物を生み出したとも言えるのです。

そしてそれはアドルフ・ヒットラーを生み出した背景とも酷似しています。

 

結局のところ『自己責任』じゃ物事は解決しないということです。

人間はそんなに強くないのです。

自分ひとりじゃ何もできないのです。

みんなで支え合わなきゃ生きていけないのです。

 

戦後の焼け野原から日本がなぜ奇跡の復活を遂げることができたのか?

それは自己責任を導入しなかったからです。

新自由主義路線じゃなかったからです。

みんな力を合わせて、みんなで助け合い、みんなで汗をかいて努力をしたからです。

 

困った人がいたら、社会全体で助け合う・・・・そうやって戦後の日本は奇跡の復活を遂げたのです。

 

戦後の日本って『団結(ユナイト)』していたんです。

護送船団方式、終身雇用、年功序列、年金制度、健康保険制度、義務教育、etc・・・

よく考えたら、これって「みんなで支え合おう!」って精神そのものです。

まさに相互扶助の精神です。

 

それが今、失われてしまったんです・・・

 

むかしの日本には「決して大金持ちになれないかもしれないけれど、真面目に働いてさえいればそんなにひどい人生にはならない」という安心感がありました。 

その安心感のおかげでみんな希望を持って働くことができたし、家族を養うことができました。

 

それは欧米人にとって脅威だったと思います。

もしかしたら、だからそういう日本的なやり方を「つぶそう!」と思ったのかもしれませんね。

そして、日本はその欧米からの圧力に負けてしまったのです。

 

こうして『失われた20年』と呼ばれるデフレ・スパイラルがはじまりました。

日本は竹中平蔵的な新自由主義路線に舵を切り、その結果、格差は拡大しました。

 

今回の年金の件で「自己責任」「自助努力」という言葉が盛んに使われるようになりました。

ツイッターなんかでも、日比谷に集まった年金デモの人たちを「タカリ屋」とか「情弱民」といった言葉をつかって罵倒する人がたくさん出ました。

そのほとんどが『投資垢』『投資クラスタ』に属している人たちです。

 

要するに「2,000万円を自分で用意できないヤツはダメなヤツだからそんなヤツのことなんか知ったこっちゃない、放っておけ!」というのは彼らの言い分です。

まさにこれって新自由主義的な考え方じゃないですか。

 

信じられない話です。

あの資本主義の権化であるアメリカでさえ、「自己責任じゃうまくいかない」「トリクル・ダウンは効果がない」と最近言われはじめたのに・・・

 

自己責任論者は余裕のある人 

自己責任論者はきっとすごく恵まれた人なんだと思います。

余裕があるからそんなことが言えるのだと思います。

 

おそらく属性も高いのでしょう。

きっと大企業に勤めていたり、公務員なのでしょう。

だから感覚が麻痺してしまっているのです。

弱い人の立場にたって物事を考えられなくなってしまっているのです。

 

もしも本当に自己責任の社会になったら日本は間違いなく滅びると思います。

もともと日本というのはそういう国民性じゃないんです・・・

自己責任社会は日本には馴染まないのです。

 

 

困ったときはお互い様

 

この感覚を忘れてしまってはいけないと思います。

日本はずっとこれでやってきたのです。

その結果、世界一の経済大国にまでのぼりつめたのです。

 

マックス・ウェーバーを引き合いに出すまでもなく欧米の人々の心の底辺にはキリスト教があります。

だからお金を手にした人は「これは神からの恵みだから」と考えて恵まれない人を助けようとします。

ビル・ゲイツやウォーレン・バフェットやマーク・ザッカーバーグが慈善活動に熱心なのもそれが根底にあるからです。 

 

ところが日本にはそれがありません。

だから負けた人を見ても、「はい、残念」「お前の努力不足だ」「負けるやつのことなんか知らん」と平気で言えちゃうところがあります。

そういう残酷な人が急増しています。

 

「この成功は多くの人の支えがあって実現できたことなのだ」という精神がまるでない。 

『和を以て貴しとなす』はいずこへ??

 

いつから日本はこんなに自己責任が好きになったのでしょうか。

小津安二郎の映画に出てくる日本人たちとまるで違います。 

当時は今より貧しく、不便で、技術も発達していなかった。

でも、みんな幸福そうです。

 

貧しいなりにみんなで協力し合って懸命に生きていた。 

醤油がなくなったからと言って近所の家に借りに行ったり・・・

みんなで支え合う『相互扶助の精神』があった。

 

近年の日本で失われてしまったのはその精神です。

 

 

まとめ

 

www.epochtimes.jp

 

 

年金に関する金融庁の報告書の件が出てから、Twitterの投資垢とか投資クラスタと呼ばれてる人たちが色めき立っています。

なかには年金受給者や年金デモに参加する人たちに対してとんでもない言葉を投げつけている人もいて驚くばかりです。

 

「情弱民」とか、「貧しいしみったれた老後生活」とか、「タカリ屋」とか・・・

オゾマシイ言葉が並んでいます。

 

たしかにその人たちは投資や資産運用がうまくいったのかもしれません。

もうすでに2,000万円なんて金額はとっくに獲得しているのかもしれません。 

でも不安に思ってる庶民を小馬鹿にする必要はない! 

 

マイケル・ムーアや、U2のボノや、ビル・ゲイツの爪の垢でも煎じて飲ましてやりたい。

あと、キアヌ・リーブスもね。

 

言うまでもないけど、彼らはそういった人たちよりもはるかにお金持ちです。

だけど普通の人をバカになんかしません。

それどころか助けようとさえしています。

 

本当の金持ちだったらそれくらいのことしろと投資垢にいる連中に僕は言いたい。 

本当にカッコ悪いと思う。

そういった連中っていちばん虫唾が走る連中です。

 

相変わらず生活保護受給者にも噛みついてるし・・・

怒りを通り越して涙が出てくるくらいです。

 

よく「情弱民」とか、「貧しいしみったれた老後生活」とか、「タカリ屋」とかなんてヒドイ言葉を使えるものだと思います。

そういうことを平気で使える神経が本当に理解できません。

 

オレは絶対投資クラスタの連中と仲良くしたくない。

そもそもオレがやってるのは投資でも資産運用でもないし。

オレがやってるのは『商売』だから。

『ビジネス』だから。

 

連中とは根本的な部分で違うんです。

 

ホンモノの資産家って絶対に「情弱民」とか、「貧しいしみったれた老後生活」とか、「タカリ屋」とか・・・なんて言わないよ。

老後資金の2,000万円をつくることのできない一般庶民のことをバカになんかしませんよ。 

下手したら寄付とかボランティアとかして支えたりしてるよ。

ビル・ゲイツやウォーレン・バフェットやマーク・ザッカーバーグみたいに・・・

 

そうやって庶民をバカにしている連中というのは確かに金持ちなのかもしれない。

だけど最低な連中です。 

 

離婚

病気

リストラ

勤務先の倒産

事業や投資の失敗

子供の教育

親の介護

etc・・・

 

いつ「そっち側」に転がり落ちるかわからないのです。 

そのとき、そのような言葉を浴びせられたらどう思うだろう?

そのとき、手を差し伸べる人が誰もおらず、「自己責任だ」と冷たくされたらどう思うだろう?