賃貸経営でいちばん大事なことは長期にわたって安定的にキャッシュフローを得ることだと僕は思っています。
そのためには銀行融資の借入期間はなるべく長くしてもらう必要があります。
20年とか、25年とかね。
僕は「商売やってるんだから借金は早く返す必要はない」という考えです。
住宅ローンとかだったら早く返した方がいいという話になるかもしれないけれど、商売をやってる人は『長期間にわたってビジネスが安定すること』を最優先にすべきだと思います。
そのためには資金繰りが悪くなるような融資の組み方はしない方がいいです。
これは不動産投資に限らず、どんな業種のどんな商売でも基本はいっしょだと思います。
いかにして倒産を防ぐか
いかにして資金繰りを良くするか
そういう観点から考えた場合、「借金は早く終わらせた方がいいに決まってる」という発想にはならないはずです。
それは住宅ローンの発想です。
返済比率が高くなればなるほど倒産のリスクも高まります・・・
だから僕はいつも銀行借入するときはなるべく長期で組んでもらえるように銀行と交渉します。
もちろん銀行は長期のローンは嫌がります。
そこは鬩ぎ合いです。
いちばんいいのは「支払利息が低く、なおかつ長期で・・・」という状態です。
もしも銀行が長期のローンに難色を示した場合は「多少金利を上げてもいいので、どうか長期でお願いします」と交渉します。
それくらい長期で借入することは賃貸経営を安定化させるためには重要なことなのです。
「おい、それじゃ、支払総額が膨らむじゃん」と言われそうだけど、商売にとっていちばん大事なことは『長い期間にわたって安定的に商売を続けられる』ということ。
支払総額を気にするのは住宅ローンの発想です。
住宅ローンはなるべく早く完済したほうがいいです。
持ち家は持っていても一銭にもなりません。
そういう借金はなるべくしない方がいいですし、早く返してしまった方がいいでしょう。
でもアパート・ローンは話は別です。
こっちは商売のための借金ですから意味合いがまったく違ってくるのです。
借入期間は15年でも僕は短いと思っています。
ましてや10年なんかでローンを組んでしまったら、カツカツで手残りはほとんどないのではないでしょうか。
よっぽど利回りのいい物件だったら大丈夫かもしれないけど、そんな物件、まずゲットできることはありません・・・
あのどエンド大先生ですら信金から「法定耐用年数以上はちょっと…」と言われらしいですよ。
うちも無理を言って返済期間を目いっぱい引き伸ばしてもらってるけど、もうこのワザは使えないかもしれませんね。
まあ、現在はまったく新規物件の取得に動いてないので、具体的に支店長に聞いたわけじゃないけど、たぶん昨今の流れをみてると長期での借入はむずかしいような気がします。
でも、共同担保を入れたり、自己資金を多く積んだりしたらイケるかもしれません。
幸いなことにどこにも抵当権のついていないまっさらな土地もありますし。
すごくいい物件が出てきたらそれを共同担保にして長期の借入をお願いするという方法もあります。
だけど、むかしはそんな無理をしなくても普通に20年とか25年とかで組めたんです。
それを考えると共同担保まで出してやるのもちょっとな・・・という気がしてきます。
信金とかだと地銀に比べると融通がききますので、地銀で長期のローンを断られた場合は地銀に持ってゆくという手もあります。
でもご存知のとおり信金は利息が高いので、よくよく考えたうえで判断しないといけませんね。
まっ、いずれにしても今はいろいろ様子見の時期です。
アパート・ローンって、そんなに急いで完済させる必要がないと僕は思っているんです。
それよりも事業を長期間にわたって安定させることの方が大事です。
極端な話、永遠に完済しなくてもいい。
いや、その言い方は語弊があるな。笑
借金を終わらせることが必ずしも正しいわけじゃないということです。
借金額はどんどん積み上がっていっても構わない。
だって事業をやってるんですから。
商売をやってるんですから。
そのビジネスがきちんと利益を出してまわっているのならば借金の額自体はそれほど問題にならないと僕は思っています。
「無借金だけど全然儲かってない」という方がよっぽど問題だと思っています。
僕はよく人から、「その借金、いつ完済するんですか?」と訊ねられます。
そのたびに僕はこう答えます。
「いや、一生完済しませんよ!」って。
「完済するどころから、これから物件を増やしていきますんで、もっともっと借金は増えてゆくですよー」って。
僕がそう言うと、十中八九ヘンな顔をされます。笑
だけど本当にそうなのです。
ビジネスなんですから、借金をすることは当たり前の話なのです。
むしろ借金をしないということは「何も増えてない」ということ。
それは商売にとってはあまりいいことではありません。
リターンを得るためには『資産』を獲得しなきゃなりません。
資産とは「不動産」とか「株」のことです。
ラーメン屋だったら、「自分の店」が資産かもしれません。
株の場合は自己資金で勝負しなきゃいけません。
でも不動産の場合は銀行のお金を使って資産を(つまり、不動産を)手に入れることができます。
「支払いが長期にわたると利息も増えるじゃないか」とよく言われます。
でも、これも住宅ローンの発想です。
僕たちは商売をやっているんですから、その利息分もお客さんからいただく収入で支払います。
僕の場合でいうと、アパートに入居してくれている入居者のみなさんからいただく『家賃』でその利息を払います。
それは「誰か」が払ってくれているということです。
それに対して住宅ローンの場合は働いて稼いだ給料の中から払うことになります。
それは「自分」が払ってることになります。
「誰か」が払ってくれるものと、「自分」が払わなきゃいけないもの。
この二つはまったく違うものです。
だから住宅ローンはなるべく早く返済した方がいいでしょう。
総返済額も気にした方がいいかもしれません。
でもアパート・ローンの場合はあくまでも事業から生み出される収入(家賃収入)から支払われるので、そんなに焦って返さなくてもいいのです。
ビジネスが僕の代わりに払ってくれているので。
総支払額が・・・・とかはあまり関係ないのです。
それよりも事業が長期間にわたって安定することの方が大事なのです。
不動産投資において何がいちばん大切なのかというと、「毎月手元にいくら残ったの?」ということです。
「借金が嫌い」「借金はなるべく早く返した方がいい」と言う人多いけど、その発想はキケンだと思います。
日本人はとにかく借金に対するアレルギーがスゴイですよね。
「借金」という言葉を耳にしただけで眉間にシワを寄せる人もいます。
「借金は早く返すに越したことがない」と言ってる『不動産投資の専門家』を名乗る人物もいます。
僕の知ってる成功してる大家さんたちの中でそんなことを言ってる人はひとりもいませんよ。
現金もいっぱい持っていて、いくらでもキャッシュで不動産を購入できる人でも「借金で物件を買った方がトク」と言っています。
普通の人はこの感覚、理解できないかもしれません。
でも大家さんとしてやってゆくつもりなのなら、借金というもののメリットについて把握しておく必要があります。
大家さんは『経営者』の目線で世の中を見なければ・・・!
商売をやるうえでいちばん重要なのは『資金繰り』です。
不動産投資をやってゆくなかでも空室、修繕、広告料、滞納、その他のトラブル・・・・実にいろんなことを起こります。
そのひとつひとつに対処していかなければならないのです。
それなのにキャッシュを温存しておかなかったら、「いざ!」というときに援護射撃ができなくて困ることになります。
株式投資などは全部、自己資金で勝負しなければなりません。
だけど、不動産投資の場合は銀行借入を利用して資産を手に入れることができます。
このアドバンテージを利用しない手はありません。
そして、銀行からお金を借りる際にも同じような理由からなるべく長期で借りた方がいいです。
その方が資金繰りがラクになります。
短期で借りてしまうと月々の返済額が多くなってしまいます。
そうするとキャッシュフローが悪くなります。
月々の返済額が20万円よりも10万円の方が手残りが多いですよね。
だから僕はいつも銀行からお金を借りる際には、『なるべく長期でお願いします!』と交渉することにしているのです。
アパート・ローンというのは不動産賃貸業という商売を手助けしてくれるローンなんです。
商売にとっていちばん重要なことは『長期間、安定して商売を継続する』ということです。
だから急いでローンを完済する必要はないんです。
逆に無理して返そうとすれば資金繰りが悪くなって安定した経営ができなくなってしまう。
支払総額を気にするのは住宅ローンの発想です。
これはものすごく重要なことです。
物件の選定と同じくらい重要なことかもしれません。
大事なのは借金をゼロにすることじゃなくて経営を安定させることです。
極端な言い方をすれば、借金はどんどん増え続けても構わないのです。
その分、経営が安定するならば借金の額は問題にならないのです。
「アパート経営はカツカツではやるな!」というのがぼくの数々の失敗の経験から学んだことです。笑
なんのビジネスでもそうだと思うんだけど、けっきょく最終的に行き詰まる理由でもっとも多いのは『資金繰りの悪化』なんです。
つまりキャッシュフローが大事って話ですよ!
ピンチのときに援軍部隊を送り込めるようにしておくこと。
これが長期にわたって安定的にビジネスをやる秘訣だと思います。
アパート経営は『建物』という劣化するモノを扱う商売。突発的な修繕や工事、被害は「つきもの」と思っておいたほうがいいッスよ!
つまり「いざという時に備えて蔵に積んでおけ」という話ッスね。
アパート経営でいちばん大事なのは『ザ・資金繰り』です!
これはラーメン屋も、学習塾も、ZOZOも、ソフトバンクも一緒です。
滞納起きまっせ
空室発生しまっせ
工事もやらなあきまへんで
シロアリの被害にも遭いまっせ
その際、資金繰りは大丈夫でっか?
不動産投資を『投資』だと考えるとエライ目にあいまっせ。
株や投資信託といった紙の資産には「資金繰り」なんてものはないよね。
買ったら、ハイ、それで終わり。
でも不動産投資はそういうわけにはいかない。
不動産投資は投資じゃないんだ。
これは事業なんだ。
商売なんだ。
経営なんだ。
紙の資産と同じような感覚で不動産投資をやったら、失敗するよ・・・
アパート経営を長く続ける秘訣は『資金ショートを起こさない』です。
— サカモトハルキ (@sakamoto1haruki) September 24, 2019
必要なことは
・利回りの低い物件は取得しない
・客付けに苦労するような物件を選ばない
・借入期間はなるべく長く
・必要以上な修繕はしない
・必要以上に繰り上げ返済をしない
・いざという時のための常にキャッシュを残しておく
不動産投資は何よりもキャッシュフローが大事。特にローン比率が高く返済期間が短い場合に顕著。これに高率の税金が掛かってきた場合、かなりの確率で資金ショート起こす。
— きょろすけちゃん (@kyorosukechang) March 29, 2013
コメントありがとうございます! 家を買う事は住宅から利益を得る事、つまり不動産投資でビジネスと同じ……と考えれば経営者のように、リスクと資金繰りを重視するのは本来当たり前のはず。経営者はお金が余っても繰り上げ返済なんて考えませんからね(^_^;)
— 中嶋よしふみ@FP・SCOL編集長 (@valuefp) July 12, 2019
不動産投資初心者は、『物件の良し悪し』にばかり気を取られがち。
— サカモトハルキ (@sakamoto1haruki) October 24, 2019
もちろん物件の中身は重要だけど、それより重要なのはそのビジネス(つまり取引の中身)です。
素晴らしい内容の土地と建物をゲットしてもキャッシュフローが悪い取引をしている人は大勢います
木を見て森を見ずにならないようにね。
① 利回りの高い物件を取得すること
— サカモトハルキ (@sakamoto1haruki) November 2, 2019
② 借入期間は長期で組むこと
何を隠そう。これが安定的な賃貸経営の秘訣です。何もむずかしいことはありません。
この①と②は車の両輪です。どちらかが欠けてもうまくいきません。
ところが①の方を重視する話はよく耳にするのですが、②はほとんど聞きません。
短期融資は総トータルの返済額が少なくなり早く終わらせればば安心できる。
— サカモトハルキ (@sakamoto1haruki) November 2, 2019
でも毎月の返済額が高いので資金繰りに苦労することが多い。
長期融資の場合は総トータルの返済額は多くなりますが、毎月の返済額が少ないので余裕が生まれます。
行き詰まる大家さんはだいたい①と②のどちらかが欠けてる💦
"西〇信金さん、、この前融資の打診したら前なら余裕の30年融資だった物件が期間8年という悲しい評価を喰らいましたwww"
— どエンド君 (@mikumo_hk) June 20, 2019
うははは!私も「耐用年数を超えた融資は止めまして…」と言われてしまいました。金融庁の圧力半端ないですね。廃業します。 https://t.co/omVdqvKaC4
まだ評価が金融機関の回答待ちなんだけれども、とりあえず返済は回るとして、
— 関田タカシ (@takashi_sekita) May 26, 2019
金利1.5%の15年と
金利3.9%の30年ってどっちがいいか。
CFはもちろん30年のが良いんだけど、
返済ヘビーで半分の期間で仕上げるのもカッコいい気が。
アパート経営を長く続ける秘訣は『資金ショートを起こさない』です。
— サカモトハルキ (@sakamoto1haruki) September 24, 2019
必要なことは
・利回りの低い物件は取得しない
・客付けに苦労するような物件を選ばない
・借入期間はなるべく長く
・必要以上な修繕はしない
・必要以上に繰り上げ返済をしない
・いざという時のための常にキャッシュを残しておく