サカモトハルキの哲学

経営者。投資家。不動産投資と株式投資やってます。趣味で詩も書いてます。5棟74室+月極P24台(2010年12月より法人化)。配当狙いの個別株投資。

緊縮財政は悪でしかない!? お金を使わない人が増えると日本経済はどうなってゆくのかについて解説します。

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『メリー・ポピンズ』という映画のなかでこんなセリフが出てきます。

 

どんどんお金を預金しなさい! 

 

みんながいっぱい預金すると、それが融資という形を通じて運河を作ったり街を整備したりすることに使われるから!

 

 

メリーポピンズ (字幕版)

メリーポピンズ (字幕版)

 

 

むかしは、そのスキームで経済はまわっていたんです。

ところが今はまったく違う現象が起こっています。

 

今、経済がこんな状態になっているのは『デフレ(=不景気)』が原因です。

そして、デフレは企業や国民がお金を消費しないから起こる現象です。

 

要するにみんなモノを買わなってきた(=お金を使わなくなってきた)ということです。

 

なぜ消費しなくなったか?

それはお金がないからです。

 

なぜお金がないのか?

それはちっとも給料は増えないからです。

 

なぜ給料が増えないのか?

それは世の中がデフレだからです。

 

なぜ世の中がデフレなのか?

それは世の中にお金がまわってないからです。

 

なぜ世の中にお金がまわっていないのか?

それは政府が緊縮財政なんてことをやってるからです。

 

それなのに、税金や社会保険料の負担ばかりが増えていきます。

当然、手取りは減っていきます。

 

日本経済は今、どういう状況になっているのか? 

むかしは年齢を重ねるごとに年収も増えてきました。

可処分所得も増えていきました。

僕が子供の頃には「消費税」なんてものはありませんでしたよ。

 

ところが今はむかしとまったく違う状況です。

それこそ『メリー・ポピンズ』が公開された60年代とも、僕が子供時代を過ごした80年代ともまったく違う状況です。

 

あの当時は“需要”というものがありました。

みんな欲しいものもたくさんあったし、フロンティアもたくさん残っていました。

企業も国民も年々、儲かっていっていましたし、人口も増えつづけていました。

 

だから歳を追うごとにモノが売れていったのです。

すべては右肩上がりで推移していました。

 

ところがご存知のとおり、今はそういう時代じゃなくなってしまいました。

 

『日銀の量的緩和政策(金融緩和政策)』という言葉を耳にしたことがあると思います。

日銀は考えました。

 

 

企業や個人にお金を貸す(融資する)存在である『銀行』にたくさんお金を渡したら、彼らがいっぱいお金を貸し出して、それによって経済が活性化されるんじゃね?

 

経済が活性化されたら、当然企業の設備投資も増えるし、従業員に対する給料もボーナスも増えるんじゃね?

 

 

そうなったら、みんなモノを買う(消費する)ようになるんじゃね?

経済は潤って、このデフレから脱却できるんじゃね?

 

日銀はそんなふうに考えて量的緩和政策(金融緩和政策)をはじめました。

やったことは主にこんなことです。

 

 

 ・日本中の金融機関が保有している国債を日銀が買い入れて、マネタリーベースを増やす

 

・ゼロ金利政策を実行し、銀行が融資の際の貸出金利を下げる 

 

 

その結果、日銀は今や日本国債の約4割を保有するまでになりました。

ものすごい額です。

そして、銀行の日銀当座預金は増えた。

 

これで「さあ、銀行よ、企業や国民にたくさんお金を融資して、日本経済を活性化させろ!」

政府はきっとそう思ったことでしょう。

 

だけど物事はそう簡単にはいかなかった。

その理由はやっぱり、デフレ・・・

 

「さあ、お金を借りてくれ!」「金利は史上最低の水準だよ!」っていくら言われたって企業は銀行からお金を借りようとはしなかった。

モノが売れなかったら製品をつくるわけにもいかなかったのです。

設備投資に多額の資金を投入してもそれを回収できるくらいの売上が確保できるかどうかもわからなかったからです。

だから企業側も積極的に銀行からお金を借りようとはしなかったのです。

 

企業が現状維持を続けている限り、従業員への人件費も増やすわけにもいきません。

そうすると個人消費も落ち込みます。

それに加えて消費税増税や社会保険料の負担増が追い討ちをかけて、ますます国民は「モノを買おう」という意欲を失くしました。

 

年金や医療、介護などの将来不安も大変です。

子供の教育費も大変です。

 

そんな状態でどうやって安心してお金を使えるでしょう??

 

家や車を買える?

旅行に行ける?

外食できる?

飲みに行ける?

etc・・・

 

これがデフレの恐ろしいところなのです。

今、日本はそういう状況におかれているのです。

 

 

誰もお金を借りようとしないから世の中にお金がまわっていない

銀行にはいっぱいお金があるんです。

だけど全然融資額が増えないんです。

企業がお金を借りようとしないから。

 

僕が子供の頃、なんであんなに日本経済が絶好調だったのか。

それは企業がこぞって銀行からお金を借りたからです。

「商売をやれば儲かる」ということがわかったからみんなこぞってお金を借りようとしました。

 

その結果、世の中にお金がいっぱいまわるようになり、日本国民は一気に豊かになりました。

あのとき、みんな未来に希望を持っていました。

だから家も買い、車も買い、旅行にも行きました。

 

今はどうでしょうか??

みんな未来に希望を持ってなんかいません。

 

日銀による量的緩和政策(金融緩和政策)だけじゃ不十分です。 

それはそれでやりつつ、やっぱり経済政策を打ち出さなきゃいけない。

経済政策とは何か?

政府支出を増やして、政府が直接、国民にお金を配るということです。

 

日本はそうやって経済発展してきたのです。

たとえば悪名高い公共事業。

あれだって立派な経済政策の一環です。

 

民間がお金を使おうとしないんだったら、政府がお金を使うしかないじゃないですか。

新規国債発行でもなんでもやって公共事業をバンバンしなきゃいけない局面がやってきたのです。

 

政府がお金を出して、無理やり需要をつくるしかないよね。

今は「お前、ここに港をつくれ。橋をつくれ」ってな具合に工事を発注すべき時期なのです。

 

そうすると、企業は従業員を雇って建設機械などを購入してその仕事をやろうとします。

当然、そこにお金が発生します。

世の中にお金がまわるようになります。

 

ところが、この財政支出を政府は渋っています。

理由はカンタン。 

『財政再建』ってやつをやろうとしているからです。

 

プライマリーバランスの黒字化

緊縮財政

借金返済

コンクリートから人へ

公共投資の削減

無駄遣いをなくせ

増税

社会保険料の負担増

etc・・・

 

これがデフレの正体です。

これが国民から富を奪っています。

 

 

一億総中流社会をもう一度目指せ!

 

「日本の借金は1,000兆円を超えてる」

「将来の子供に借金を押し付けていいのか」

「日本はギリシャのようになる」

etc・・・

 

そういう言葉を聞いたことあると思います。

その考え方に取り憑かれている官僚や政治家のせいで政府は財政支出を減らしています。

 

そのせいで民間にお金を配ろうとしなくなっています。

国民を豊かにしようとしていません。

それどころか国民をどんどん貧しくしようとしています。

 

消費税が10%になりました。

10,000円の買い物をしたら政府に1,000円取られちゃう世の中がやってきました。

そのダメージは計り知れないものになると思います。

 

ただでさえもデフレで困ってるのに消費税が10%になったらますますひどい事になるのは目に目えています。

軽減税率なんてまったく無意味。

ポイント還元なんてお茶を濁す程度。

 

僕は日本がもう一度、『一億総中流』を復活させたほうがいいと思っています。

いろいろ問題もあったかもしれないけれど、こんな格差社会よりよっぽどマシだったと思います。

 

バブルとまではいかなくても日本人一人ひとりがもっと豊かになって安心してお金が使えるような世の中にした方がいいと思います。

年々、所得が増えていってみんなが笑顔で生きられるような世の中に・・・

 

一億総中流社会

すばらしいじゃないか!

企業は銀行からお金をたくさん借りてどんどんビジネスをやり、従業員の人件費もどんどん増えていき、みんなが安心してお金を使えるような世の中。

 

何か問題ありますか?

 

そのためには、何としてもデフレから脱却しなければなりません。

この悪循環から抜け出さなきゃなりません。

 

だからこんな時期に消費税なんか上げてる場合じゃないんです。

政府も「財政再建」とか「プライマリーバランスの黒字化」とかなんて言ってる場合じゃないんです。

 

栄養失調で死にそうになってるんです。

まずは元気にさせてあげなくちゃならないのです。 

 

「これ以上、日本の借金を増やしたら国債は暴落する。デフォルトになる。ハイパー・インフレになる!」

そんなことばかり言ってるからこのような事態になってしまったんじゃないですか?? 

 

もうこれを20年もつづけてきました。

その結果がコレです。

日本はどんどん貧しくなっています。

アメリカや中国はどんどん経済発展しています。

日本だけが衰退していっています。

   

若者たちもみんな結婚をしなくなってきました。

たとえ結婚したとしても、積極的に子供を増やそうとする人は少なくなってきています。

 

そりゃそうです。

みんな将来が不安なんです。

 

そこにきて急に今回、金融庁が例の年金に関する報告書を発表しました。 

あれによって僕はますます結婚しようと思う人は減り、子供をつくろうと思う人も減ってしまいました。

 

さらに消費も冷え込み、将来に備えて貯金をしようと考える人はますます増えています。

その結果、世の中にお金がまわらなくなり、より一層デフレは深刻化しました。

 

政府は本当は国民に貯金をしないで投資をしてほしいんじゃなかったっけ?

どうして逆効果をあげることをやろうとするのでしょうか??

 

 

金融庁による年金2,000万円問題とは何だったのか?

銀行にはもうイヤっていうくらいお金が集まっています。

銀行にはたっぷりお金があるんです。

だけどそのお金が世の中にまわっていっていないんです。

 

企業も国民も誰もお金を借りようとしないから。

借りようとしないで、貯めよう・預け入れようとしてばかりいるから。

 

本当は貯金をしないでお金を使ってほしいんです。

家を買ったり、車を買ったり、旅行に行ったり、外食をしたりしてほしいんです。

そうじゃなかったら経済がまわっていかないから。

 

ところが将来が不安だからみんなお金を使おうとしません。

本来であるならば企業にお金を貸して、それで企業が経済を引っ張っていってくれればいいんだけど、企業のほうも内部留保ばかりを増やしてちっともお金を借りようとしません。

マイナス金利にしても、みんな貯金ばっかりしています。

 

困った・・・

このままなら日本経済は立ちいかなくなる・・・

その苦肉の策として出てきたのが例の金融庁による年金2,000万円不足問題だと思っています。

「つみたてNISAやiDeCoを使って資産運用をしましょう!」という案だと思っています。

 

ところが、これがなかなか国民のあいだに浸透していません。

やっぱりこの国の人々は投資や資産運用というものに懐疑的なんです。

 

僕はそこの部分に関してはなかなか賢いと思っています。

バブルの教訓なのか、ITバブルの教訓なのか、はたまたリーマン・ショックの教訓なのかわからないけれど、この国の人々は投資とか資産運用というものの恐ろしさを感覚的にわかっているんです。

 

DNAと言えば大げさだけど、「そんなに簡単に勝てるものじゃない」ということを本能的にわかっている。

僕はそれはそれでいいことだと思っています。

僕が言ってる「お金を使えばいい」というのはそういうことではありません。

 

ギャンブルにお金を使ったって何の意味もありません。

僕が言ってるのは家とか車とか旅行とか外食とかファッションとか、そういうものにお金を使え!という意味です。

 

投資信託を買えという意味ではありません。

S&P500に連動したETFを買えという意味でもありません。

 

日本にしろ、アメリカにしろ、今、ものすごく株価が高いです。

絶好調といってもいい。

だけどこのような現象というのはいつの世もくり返されてきたのです。

 

日本人も手痛い目に何度も遭ってきました。

そのときの教訓が生かされているのかもしれません。

 

もちろん株や投資信託を買って利益を出している人もいます。

だけど、よく見てみるとそういう人たちも結局は日経やS&P500頼みだったりしています。

要するに日本やアメリカの株高のおかげでうまくいってるだけのことなのです。

 

どうか見ていてほしい。

もしもこの株価が暴落をしたら、今、Twitterなんかでイキってる多くの自称・投資家たちは大人しくなるから・・・

 

そんなに遠くない未来に重要な局面というのは必ずおとずれると僕は思っています。

 

まとめ

株価が未来永劫ずっと右肩上がりで推移してゆくなんてことはあり得ないのです。

金融庁もそのことはよくわかっています。

彼らは東大を出たようなエリートたちです。

そのことを知らないはずがありません。

 

わかったうえで国民に投資をすすめているのです。 

それがどんなに危険なことかわかるでしょうか??

 

多くの人が株式投資に参入するようになれば上場している企業の株は買われることになります。

たとえ個別で買おうが、投資信託を通じて買おうが・・・

それは企業にとっては喜ばしきことです。

 

ご存知のとおり、政治家と官僚と大企業は『お仲間どおし』です。

大企業もたくさん天下りとして官僚たちを受け入れています。

みんなグルなのです。

 

そんなグルたちが結託してあれやこれややっているのが今の日本の現状なのです。 

たくさんの人が株式市場に参入してくることは証券会社にとっても喜ばしきことです。

たくさんの人が取引をしてくれれば、それだけ手数料が入ってきます。

 

投資信託を運営するファンドにとっても喜ばしきことです。

ご存知のとおり、投資信託というのは保有しているだけで毎日『信託報酬』という名の手数料が発生しますからね。

 

政府にとっても喜ばしきことです。

株式市場が活性化して、企業が潤えばそれだけ法人税が入ってきます。

個人投資家からも所得税が入ってきます。

 

企業が設備投資をしたり、不動産などの資産を購入すれば、固定資産税も入ってきます。

従業員や役員報酬を増やせば、所得税も入ってきます。

 

要するに、みんながウィン・ウィン・ウィンになるようになっているということなのです。

だから必死になって投資をすすめているのです。

 

でも一般庶民はどうなるでしょう?

その投資をやって本当に儲かるでしょうか?