シンプルに。自由に。

北海道でアパートの大家業をしてます。4人家族。映画が好き。猫が好き。北の国でなまらのんびり生きてます。“every cloud has a silver lining.” したっけ!

許容範囲を超えて多くを求めるすぎる人は成功しない法則


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世の中には星の数ほどの商売があります。その中で、僕は『アパート経営』という商売をやっています。

商売というものをやっている以上、どうしても「儲け」を考えます。慈善事業をやっているわけではないのですから、それは当たり前のことです。だけど、あまりにも過剰に「儲け」を重要視しすぎることは、かえって危険なこともあります。商売に長けている人は、その辺のことをよく理解しています。

僕の知ってる大成功している大家さんも、ある程度の数の物件を保有したら、そこから先はもうあまりむやみに増やそうとはしません。どんなに金融機関が「融資しますから」と言っても、どんなに不動産会社の人が「いい物件があります」と言っても、テコでも動きません。

商売人というのは、どこまでいっても儲けを重視するはず。それなのに、どうして上手な商売人の人は、話に乗ろうとしないのでしょうか?

目次

自分のキャパを超えた範囲のものにまで手を伸ばすことの危険性

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会社を大きくしたり、店を増やしたり、物件を増やしたりといった拡大路線をとっていると、どうしてもいろいろな問題というのが出てきます。小さな規模でやっていた頃には、絶対に起こりえなかったトラブルに見舞われることもあります。

たとえば人をいっぱい雇うようになれば、それだけで大変です。相手はロボットではありません。人間です。ですから、雇い主のいうことに100%従うということは基本的にはありません。こちらが期待したとおりに動いてくれないことや、勝手に解釈して勝手に事を進めてしまうこともあります。

お店を増やすということは、それだけスタッフの数も増えるということなのです。スタッフへ支払う人件費だけでも相当なものです。さらに、お店の秩序やモラルをキープするだけでも大変な労力が必要です。よっぽど優秀なマネージャーとか、店長とかがいれば話は別ですが、そのマネージャーなり、店長なりを立派に成長させるまでが至難の業です。

いろいろと気苦労は耐えません。そこまでしてお店を増やして、何かいいことがあるでしょうか? ハッピーでしょうか? 確かに、お店の数が3軒よりは、30軒の方が売上も高いでしょう。だけど、それだけ気苦労も10倍になると考えた方がいいでしょう。

数が増えたことによって、1軒1軒にかける愛情が分散されてしまうかもしれません。細部に目が届かなくなり、きめ細かな対応もできなくなります。そうなると、サービスの低下につながります。サービスの低下は悪い評判を呼びます。

悪い評判はめぐりめぐってお客さんの数の減少につながります。お客さんの数が減少すれば、それだけ売上は下がります。売上が下がれば、利益も下がります。

人間にはキャパシティーというものがあります。自分のキャパを超える範囲のものにまで手を伸ばしてしまうことは危険なのです。「もっと儲けたい!」というガメツさが、自分の首を絞めることにもなりかねないのです。

いちばん大切なことは売上高ではなく、経常利益

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僕はたった3軒しかなくても、「その3店舗が3店舗とも大変繁盛している」という状態がベストだと思っています。大切なことは数ではありません。規模ではありません。中身です!

商売のことを知らない人は、「なんだ、たった3店舗しか展開してないんだ…」というようなことを平気で言います。3軒しか持っていない経営者より、30軒ものお店を持っているオーナーの方が偉く見えたりします。

だけど、本当に商売を知っている人は、そういった外側の部分はみません。決算書でいえば、「経常利益」のところを見ます。

売上なんて、いくらでも膨らませることはできます。ガンガン拡大路線でいけばいいんです。だけど、そうやって膨らませていけば、借金も増えるし、経費も増えます。いろいろなトラブルも増えるし、ストレスも増えます。商売は『売上が高い = 儲かっている』ではないのです。

本当に儲かっているというのは、経常利益のところを見なければいけません。純利益です。内部留保です。その経常利益がマイナスなのに、「オレは手広くやってるんだ」とふんぞり返られても困ってしまいます。

だけど、夜の飲み屋街などに行けば、そんな風にふんぞり返っている経営者がたくさんいます。経常利益はマイナスなのにかかわらず…。そんなに大きくしなくたって、1つ1つのお店が儲かっていれば、それでいいはずなのです。

借金もする必要もないし、人を雇う必要もない。確かに売上はそんなにすごくないかもしれないけれど、「その代わり無借金経営」というのがやっぱりいちばんいい状態なのです。経費もそんなにかからないし…。それこそが「商売がうまくいっている」という状態なのです。

商売をやっていていちばん大切なことは、経常利益なのであって、売上高とか従業員の数ではない。商売をわかっている人はそのことをよく知っています。

銀行の人もそのことをよく知っています。だけど、世間の多くの人は、そういうことを知りません。それよりもコマーシャルでよく見かけるとか、店舗の数だとか、スタッフの人数だとか、経営者の知名度だとか、といったようなものを気にします。

「年商○○億円!」と聞けば、それだけで「スゲー!」という話になります。「全国に100店舗!」と聞けば、それだけで「スゲー!」という話になります。僕は知っています。そんな風にして拡大路線をとっているのに、毎年、マイナスの経常利益をどんどん垂れ流し続けている会社がゴマンとあることを…。

僕はゆったり、のんびり生きるために不動産投資をはじめた

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ここから先は個人的な幸福観のようなものなっていってしまうので、一般的に当てはまるかどうかはわかりません。僕は8棟のアパートを所有していますが、今のところこれ以上物件の数を増やすつもりはありません。

やろうと思えば、もっと増やすことはできます。だけど、やりません。8棟なんて、不動投資の世界では大した規模ではありません。やっている大家さんは、もっとたくさん物件を所有しています。数も20棟とか、30棟も持っている大家さんもたくさんいます。

また銀行借入額も20億も、30億といった規模の大家さんもたくさんいます。確かに、それだけのスケールになってくれば、「見える景色」というのも違うんだろうなぁ、とは思います。そのくらいになれば、不動産業界ではちょっとした有名人なはずだし、その街の営業マンは誰しもが知ってる存在でしょう。

しかし、僕はあまりそういった存在には憧れません。そんなふうにして大きなスケールで生きることが僕の場合、性に合っていないのです。「貧乏性」と言われるかもしれません。しかし、僕は会社の規模を大きくしたり、物件の数を際限なく増やしつづけるようなことはしたくありません。

それはとても危険なことだと思っています。人間の欲望には際限がありません。どこかで線を引かなければ、すぐに「もっと、もっと!」となっていってしまうものなのです。どこかで線を引かなければ…。

僕はその欲望をコントロールできずに破滅していった人を何人も見てきました。僕自身も若い頃は、その欲望のせいで地獄を垣間見た経験もあります。だから、僕は欲望の恐ろしさを誰よりも知っているのです。もう二度と同じ過ちをくり返したくありません。

僕は『ほどほど』がいいんじゃないか? と思っています。自分のキャパを超えない範囲で、適当なところで線を引くのです。そして、その自分が持っているもの1つ1つを大切に大切に扱っていく。…それがいちばんいいんじゃないか?と思っています。

僕でいえば、数少ないアパートを丁寧にメンテナンスをしたり、入居者してくれている人へ何らかのサービスを提供したりする。そして、なるべく早く繰上返済をして、純利益を上げていく努力をする…。小さいなりに、やることはいろいろとあるはずです。

僕は物件が20棟も、30棟も所有していたりなんかしたら、とてもじゃないけど心配で夜も眠れません(笑) それは僕のキャパを完全に超えた規模です。どんなに大金持ちになれたとしても、そんなハラハラした人生なんて真っ平ごめんです。

僕はもっとゆったり、のんびり生きたいのです。そのゆったり、のんびりを実現するために、僕は不動産投資をはじめたのです。大金持ちになって繁華街で豪遊したり、スポーツ・カーに乗ったりするためにやりはじめたわけではないのです。