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シンプルに。自由に。

北海道でアパートの大家業をしてます。4人家族。映画が好き。猫が好き。北の国でなまらのんびり生きてます。“every cloud has a silver lining.” したっけ!

不動産投資は「自己資金なし」でもやっていいのか・悪いのか?


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「住宅ローンを組むときには、最低でも2割くらいの自己資金が必要」とよく言われます。では、不動産投資の場合はどうなのでしょうか? 

収益を生んでくれそうな不動産投資物件を購入する際には、自己資金というものは必要なのでしょうか? それとも、『自己資金ゼロ』でも銀行は融資してくれるのでしょうか?…今回の記事はその辺りのことについて解説してみたいと思います。

確かに、自己資金をたっぷり投入すれば、それだけキャッシュフローがよくなります。「キャッシュフローがいい」ということは、それだけ儲かるということです。しかし、不動産投資のメリットは、レバレッジを利かせることができることです。

自己資金をたくさん積んでしまうと、せっかくの不動産投資のメリットであるレバレッジがあまり利かなくなってしまいます。また、自己資金が多くなれば多くなるほど、その投下資本を回収するまでに時間がかかります。

100万円を回収するのと、1,000万円を回収するのとでは、回収に要する時間は全然違います。自己資金にはこのようにいろいろな側面があるのです。…これから物件を取得しようと考えている人は、その辺りのことをきちんと把握しておく必要があります。

目次

マイホームの自己資金と、不動産投資の自己資金

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マイホームなどを購入する際には、自己資金(頭金)というものを用意するのが一般的です。一般的には、『マイホームの頭金は2割程度が理想』といわれています。

しかし、マイホームの場合はあくまでも「居住」が目的なので、比較的支払い期間が長期になっても、それほど問題にはなりません。『フラット35』などは、その名のとおり「35年」で住宅ローンを組む仕組みになっています。

不動産投資の場合は、もちろん「居住」が目的ではありません。その目的は、『投資』であり、『ビジネス』です。だから、不動産投資をやる人で、「35年」なんて長期のアパート・ローンを組む人はあまりいません。

銀行の方も、35年なんて長さの借入期間では絶対に融資してくれません。アパート・ローンの場合は、『おおむね20~25年』が平均的な返済期間です。その申込者の属性によって、返済期間の長短は変わってきます。

はっきり言って、属性の良い人は、長期にわたる借入期間でもOKになる傾向にあります。それに対して、属性のあまりよろしくない人は、長期にわたる借入期間を銀行は嫌がります。…こればっかりは仕方ありません。世の中というのは、フェアじゃないのです。

では、『自己資金』に関してはどのように考えたらいいのでしょうか? 支払い期間が20年だろうが、25年だろうが、といったことに関わらず、自己資金はどのくらい用意しておけばいいのでしょうか? 僕はその問いに明快な答えを持っています! 

結論から言ってしまえば、僕はアパート・ローンを組む際の自己資金は、『住宅ローンの時と同様に2割が理想』だと思っています。投資、ビジネスなので、確かに儲けることは必要です。

そして、当たり前の話ですが、自己資金をたくさん入れれば入れるほど、毎月の返済額は少なくなりますので、キャッシュフローは良くなります。5,000万円の借入金と4,500万円の借入金とでは毎月の返済額は全然違うのです。

ましてやアパート・ローンの場合は、住宅ローンのように長期にわたるローンは組めません。入居者の出入りも激しく、突発的な工事費がかかったりする月もあります。つまり、不動産投資というものは、安定していないのです。だからこそ、毎月の返済額はなるべく少なくしておいた方がいいのです。何が起こるかわかりませんので…。

返済期間が長ければ長いほど、毎月の返済額は少なくなり、短ければ短いほど毎月の返済額は多くなります。よって、なるべく毎月の返済額を少なくしておいた方が、安定したキャッシュフローが得られるということになるのです。

じゃあ、2割と言わず、自己資金は多ければ多いほどいいんじゃね?と、思いがちですが、そうとも言い切れないところがあるのです。

不動産投資の自己資金は多ければ多いほどいいのか?

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自己資金を入れすぎることは、不動産投資としては必ずしもいいことばかりではない、と僕は思っています。自己資金をたくさん用意するということは、『自分のフトコロからお金が消えてゆく』ということを意味しています。

アパート経営というのは何が起きるかわからないビジネスです。だから、「いざ!」というときのために、ある程度のお金を常にストックしておく必要があります。もちろん、月々のキャッシュフローがよければ、どんどん貯まっていくわけですが、「よーい、どん!」という形でゼロからスタートするよりも、最初からお金を使わないでおいた方がいい、という考え方もあります。

つまり、僕は『内部留保は大事だよ』という話をしているのです。なんだかんだ言って、内部留保はパワーになります。最大のリスクヘッジになります。「いざ!」というときは必ずやってきます。

物件はどんどん劣化していきますから、大規模修繕工事のためのお金は常に用意しておかなきゃいけません。しかし、『カツカツ』であったならば、その「いざ!」というときに対応できないことになってしまいます。

だから、不動産投資物件を購入する際に、「自己資金をたくさん入れさえすれば、それで成功するだろう!」と安易に考えない方がいいのです。

やがてやってくるであろう、大規模修繕工事にかかる費用のことも頭に入れておかなければいけません。どんなにキャッシュフローがよくても、1,000万円というお金を貯めるのは容易なことではありません。

月に30万円の純利益があったとしても、1,000万円というお金を貯めるまでに約3年かかります。1つの物件で月に純利益30万円、というのは、なかなか大変です。よっぽど利回りがいいか、よっぽど規模が大きい物件なら話は別かもしれませんが、普通の物件で純利益が月に30万円というのは、なかなか大変なことなのです。

アパート経営というビジネスから考えた自己資金

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アパート経営の良いところは「自分のお金ではないお金」を利用できることです。物件を取得するためのお金も銀行という他人のお金を使います。その銀行から借りたお金も、入居者から受け取る家賃収入で返します。…これも他人のお金です。


つまり不動産投資とのは、最初から最後まで『自分のお金ではないお金』を利用することで成り立っている世にも奇妙なビジネスなのです。それが不動産投資の最大の魅力なのです。

しかし、「自己資金」というのは自分のお金です。自分で用意したお金を使う、ということは、不動産投資の最大の魅力を半減させてしまうことになるのです。せっかくの不動産投資のいいところが、それでは消えてしまうことになってしまうのです。

自己資金を使う投資は、不動産投資の他にもいろいろあります。株式へと投資や、FXなどは、完全に自分のお金を使って行う投資スタイルです。そういう投資スタイルがあることは知っているし、それ自体は否定しません。

だけど僕はあまりそれらの投資には興味がありません。僕はあくまでも「他人のお金」を利用できる投資が好きなのです! 

銀行に行って、「株に投資したいので、お金を融資して欲しい」と言っても、門前払いです。だけど、不動産投資の場合は、門前払いはされません。

かといって、「自己資金をゼロ(まったく用意しない)」というのも極端です! 自己資金0円ということは、「フル・ローンを組む」ということを意味しています。物件を取得す際には仲介料も、登記費用も、取得税もかかりますから、それやこれやをローンに組み入れてしまうというのは、仲介料にも、登記費用にも、取得税にも金利がかかることを意味しています。

はっきり言って、それらの金利は「まったくの無駄な金利」ということになります。不動産投資のノウハウとして、「フルローンをあえて組む」というやり方がまったくないわけではありません。

しかし、それは素人ができる芸当ではありません。やっぱり、最低でも『物件代金以外の費用』ぐらいは、自分で用意しておいたほうがいいでしょう! 銀行借入額は、少なければ少ないほどキャッシュフローを生みます。利回りが相当いい物件であれば、フルローンを組んでも持ちこたえられるかもしれませんが、そういう物件というのは、なかなか市場には出まわりません。

もしもそんな物件が出たとしても、そういう物件はまず、不動産会社が真っ先に飛びつきます!

まとめ

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結論から先に言ってしまえば、不動産投資をやる際も、住宅ローンと同様、2割ぐらいの自己資金を用意しておいたほうがいいのではないか? と僕は思っています。そのくらいが妥当なんじゃないか…と。

自己資金を2割用意することができれば、銀行に話を持っていっても、きちんと評価してもらえます。「おっ、この人、きちんと2割の自己資金を用意したんだな…」「ちゃんとした人だな…」と、高評価される可能性も高くなります。

少なくとも、「自己資金は、まったく用意していません」という人よりも、はるかに融資してもらえる可能性は高くなります。担当者も本部に報告しやすくなります。サラリーマンをしながら、2割の自己資金を貯めるというのはなかなか大変なことです。

きちんと計画的に毎月の給料の中から真面目にコツコツ貯金していかなければ、何百万円という金額にはなりません。…だから逆に言えば、きちんとそれくらいの金額を用立てることができれば、銀行からの評価はかなりUPすることになるのです!

びっくりするほどたくさんの自己資金である必要はありませんが、「2割程度」を目標に自己資金を貯める努力をしてみましょう!