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北海道でアパートの大家業をしてます。4人家族。映画が好き。猫が好き。北の国でなまらのんびり生きてます。“every cloud has a silver lining.” したっけ!

生前贈与は110万まで非課税←実はここに落とし穴あり!


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相続税というものはそもそも財産のある人に課せられる税金ですよね? 

だから、相続財産をなくしたり、減らしたりしてしまえば相続税は納める必要はなくなるわけです。

財産を減らすためには、夫婦や子や孫に財産を移転してしまえばいいわけです。

その移転のことを贈与というわけなのですが、贈与というのはタダでできるわけではありません。

贈与をしたら、贈与をした分、贈与税というものが発生してきてしまいます。

でも、この贈与、一気に何千万円も、何億円もボンッ!と贈与することはできませんが、年間110万円までだったら、贈与税がかからないで贈与することができます。

要するに、年間110万円は基礎控除になるのです。

そして、この110万円の基礎控除制度を毎年上手に使って、コツコツ贈与してゆくやり方を『暦年贈与』といいます。

もっともポピュラーな贈与のやり方です。

このやり方を賢くやれば、カンタンに無税で贈与することができ、しかも同時に相続税対策にもなります。

▼詳しくはこちらをチェック

目次

年間110万円の基礎控除は、贈与された方(しかも1人だけ)しか使えない

年間110万円までなら非課税で贈与できる暦年贈与は、大変便利でおトクな制度ではあります。

でもその分、注意しなきゃいけないことも多々あります。

その筆頭に挙げられるのが、

  • 年間110万円の基礎控除が使えるのは、贈与をした側ではなく、贈与を受けた側だ!

…ということです。

だから、たとえば贈与をされる側(子や孫など)が2人いて、それぞれ110万円を超える金額が贈与された場合は贈与税はかかりません。

しかし、贈与をされる側(子や孫など)が1人しかいなかった場合は、基礎控除の110万円を超えた分に関しては贈与税が課せられることになります。

贈与する側の人数と金額は関係ないということです。

贈与する側が何人いようが(極端な話、10人いようが20人いようが)、その贈与した人に贈与税が課せられるわけではありません。

気にしなきゃいけないは、贈与される側の人数と金額です。

もしも兄弟などが多くて、それぞれに財産を分散できれば110万円の範囲内であれば贈与税はかかりません。

しかし、もしも一人っ子などの場合には、1人しかいないので110万円以上の贈与があった場合は、多額の贈与税がかかってしまう可能性があります。

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「連年贈与」とみなされる可能性もなきにしもあらず

贈与税がかからない範囲内で贈与するためには、贈与する金額を年間110万円に抑えればいいわけです。

単年度だけなら特に問題はないでしょう。

しかし、それを単年度だけではなく、毎年繰り返しおこなうとなると、話はちょっと変わってきます。

ヘタをしたら、贈与税の対象となってしまう恐れがあります。

税務調査が入った時に、

  • これは暦年贈与ではない。一括贈与だ! 
  • だから、贈与税を払え!

…という話になってしまう可能性があるのです。

贈与する人が毎年毎年同じ額を贈与してゆくことを『連年贈与』といいます。

この連年贈与と暦年贈与というのは、ちょっと違うのです。

税務署の方で連年贈与だ、とみなされてしまった場合、「最初から一括して贈与する意思があった」というふうに判断されてしまう恐れがあるのです。

実際、そういうふうに判断されて、多額の贈与を支払う羽目になった人もたくさんいます。

たしかに年間110万円まで基礎控除になります。贈与税の対象にはなりません。

しかし、この110万円の贈与を10年間にわたって行ったとしたら、10年で2,100万円ものお金を贈与することができます。

これは税務署から見れば、「最初から2,100万円を贈与するつもりだったんだろう!」というふうに見えます。

  • 最初から2,100万円を贈与する意思があり、でも多額の贈与税を払いたくなかったから、それを回避するために年間110万円ずつ分割で贈与した


…そういうふうに税務署から指摘されたら、きっと何も反論できないでしょう。

だって、事実なんですから…。

だから、こういうふうにあからさまに毎年毎年同じ金額を贈与し続けるというのはリスクがあるんです。

ヘタしたら、延滞税や無申告加算税が課せられる恐れさえあります。

では、どうすればいいのか?

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連年贈与とみなされないようにするための施策

税務署の方から連年贈与というふうにみなされないようにするためには、「これは連年贈与ではなく、 暦年贈与である」ということを証明しなければいけません。

そのためにはきちんと税理士なんかと相談しながら、証明できるような用意・準備をしておく必要があります。

国税庁のタックスアンサーには、数年間にわたって、前年100万円ずつ贈与を受けることが贈与者とのあいだで約束される場合は、「贈与税がかかる」とはっきり書かれています。

つまり、はじめから「約束」された贈与は、たとえ年間110万円の範囲であったとしてもダメですよ、ということです。

でも、これは逆に解釈すれば、約束をせず、その都度贈与していけば問題がないということでもあります。

一般的に暦年贈与であることを証明する方法としては、次のようなものがあります。

1.  贈与するたびに「契約書」をつくっておく

その都度、契約書をつくっておけば、「意思決定はその都度あったものであり、最初から大きな金額を贈与しようとしたわけではない」と主張できますよね。

 

2.  贈与された人は、そのお金を自由に使えるように管理しておく

もしも贈与された人が自由に贈与されたお金を使えないというのなら、実際には贈与されていないということになってしまいます。

だから贈与する際にはきちんと贈与する人の名義の銀行口座に入金するようにしましょう。

 

3.  同じ日に同じ額だけ贈与せず、毎年毎年贈与する日も、金額もバラバラにする

機械的に同じ日に同じ金額ずつ毎年贈与すると、いくら110万円の範囲内であったとしても連年贈与した!というふうに見られる恐れがあります。

だから、ある年は110万円、またある年は90万円、100万円、95万円…といったぐあいに、あえてバラバラの金額にして「毎年決まった額を贈与しているわけではない」という証拠を残しておくようにしましょう。

 

4.  110万円を超える贈与をあえてやり、そのことをきちんと申告する

「贈与税を払いたくない!」という気持ちはよくわかります。

でも、その想いが強すぎて、連年贈与という扱いを受けて、結局高い贈与税を払うハメになってしまったり、延滞税や無申告加算税まで払うことになってしまったら、本末転倒です。

だから、ここは腹をくくって「そんな危ない橋を渡るくらいだったら、さっさと最初から贈与税を払ってしまおう!」と考えるのも一つの方法です。

110万円を超える金額を贈与するといっても、ちょっとぐらいのオーバーなら、それほどビビる必要はありません。

だから、111万円を贈与して、1万円分の贈与税をきっちり払うとか、116万円を贈与して、5万円分の贈与税を払うとかして、『あえて贈与税を払う』という方向へマインドをシフトするのもいいかもしれませんね。

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贈与税の計算方法

 

  • 贈与税額=(贈与財産の価額ー基礎控除額)×税率ー控除額

 

贈与税の速算表

  • 200万円以下 ⇒ 税率:10%、控除額:0円
  • 200万円超300万円以下 ⇒ 税率:15%、控除額:10万円
  • 300万円超400万円以下 ⇒ 税率:20%、控除額:25万円
  • 400万円超600万円以下 ⇒ 税率:30%、控除額:65万円
  • 600万円超1000万円以下 ⇒ 税率:40%、控除額:125万円
  • 1000万円超 ⇒ 税率:50%、控除額:225万円

  

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