シンプルに。自由に。

北海道でアパートの大家業をしてます。4人家族。映画が好き。猫が好き。北の国でなまらのんびり生きてます。“every cloud has a silver lining.” したっけ!

持ち株比率を下げて事業継承する際に賢く相続するやり方


f:id:orange345:20170326114949j:plain

どんなに小さな会社でも、社長たるもの「いつかは事業を継承する」ということを考えておかなければなりません。

  • 事業継承なんて、うちの会社は小さな中小企業だから関係ない
  • たいして儲かってないんだから、そんなに大騒ぎする必要ない

__と思ったら大間違い! 

じつは会社の規模が小さくて、財務内容がいい会社ほど気をつけなければならないポイントがたくさんあるんです。

なぜなら、そういう会社の株価というのは、非常に割高に評価されてしまう恐れがあるからです。

非上場会社の場合の株式というのは、上場会社みたいにカンタンに売却することができません。

これが非上場会社の怖さです。


何も手を打たずにいると、相続する時にとんでもない金額の相続税を払うことになるかもしれません。

そんなことになったら大変です。

せっかく事業を継承しても何にもなりません。

だから、実際に事業継承する前段階から、しっかり対策をとっておく必要があるのです。

今回は事業継承をスムーズに行う方法についてたっぷり解説してみたいと思います。

目次

賢く事業継承するためのポイント

f:id:orange345:20170327170644j:plain

事業継承する時の節税ポイントは、

  • いかにして会社の評価を下げることができるか?

__です。

以下、会社の評価を下げる方法について、いくつかピックアップしてみました。

 

なるべく社長(創業者)の持ち株比率を下げておく

社長の持ち株の比率が高いと多額の相続税が課せられる恐れがあります。

だから、持ち株の比率を下げておこう!というのがこのやり方です。

はっきり言って、このやり方は時間がかかります。

でもいちばんオーソドックスで、みんなやってるやり方です。

一般的には、事業継承する相手(普通は自分の子ども)に、『生前贈与』する方法を採用します。

子どもに株式を贈与していけば、自分の持ち株は少なくなります。

ただし、このやり方にも注意点があります。

ご存じのとおり、贈与税は年間110万円までしか基礎控除がないということです。

もちろん、110万円をこえて贈与してもかまわないのですが、それだと贈与税がかかってきてしまいます。

だからこの方法は、相続までに時間がある場合(社長がまだ元気な場合)、非常に有効です。

税制改正がありましたので、税負担もグッと軽減されましたしね!


贈与できる金額って、いくらなの?

気になるのは、その贈与の金額がいくらになるのか?ということでしょう。

これは所有している資産や、贈与する人の数にもよります。

何年間のあいだに、何人の人に生前贈与してゆくのか、しっかり税理士さんと一緒に考えておく必要がありますね。


誰に贈与したらいいの?

単純に事業継承が「相続税対策」だけのものだったら、話はカンタンです。

うちみたいな家族経営の会社の場合は、考える必要がありません。

家族に贈与すればいいのです。

そしてその家族もなるべく多い方が早く目的を達成することができます。

でも今度、株式を贈与されたほうは、ちょっと考えておかなければならないことが増えます。

つまり、後継者争いでモメたりすることのないようにきっちり考えておかなければなりません。

もしも儲かっている会社の場合、誰が後継者のなるのか、その支配力は誰が持つのかは非常に重要です。


持ち株を譲渡するほかの方法

従業員持株会というものをつくり、従業員に持ち株を譲渡してゆくというやり方もあります。

でもこれは一般的に大企業向けのやり方です。

うちみたいな小さな家族経営の会社ではあまりやりません。 

贈与税はこのように計算される!

f:id:orange345:20170327114701j:plain

  • 贈与税額 = 贈与税の課税価格 × 税率 ー 速算控除額

生前贈与する場合の注意すべき点はココ! 

f:id:orange345:20170327114653j:plain

持ち株を自分の子供などの後継者に贈与する場合は、長いスパンで考えなきゃいけません。

短いあいだに一気にやることは、ほとんど不可能です。

なぜなら、相続開始前3年以内の贈与は相続税の課税対象になってしまうからです。

だから贈与するなら、社長が元気なうちにしておかなければなりません。

また贈与するにしてもお金はかかります。

株主や出資者の名義を変更するにしても手続きをしなければなりませんし、無料ではできないことになっているんです。

そもそも持ち株の評価って、どのように算出されるの?

f:id:orange345:20170327073940j:plain

上場会社の場合の株式の評価はカンタンですよね。

時価で評価されますから。

問題はうちの会社みたいな小さな会社(中小企業)の株の評価です。

これが一筋縄ではいかないんです。

株式が公開されてない非上場の会社の場合、その算出の仕方は非常にむずかしく、とてもじゃないけど自分では計算できません。

そこは税理士の出番です。

いちおう評価通達ではこの3つのポイントから株式を評価しているようです。

 

  1. 株を取得する人が同族株主なのか(持ち株割合、役員か)
  2. 株式を発行する会社は、土地保有特定会社や株式保有特定会社に該当するか
  3. 会社の規模はどうなっているか

具体的な評価方法はどのようにおこなわれるのか?

f:id:orange345:20170327073931j:plain

  1. 類似業種比準方式
  2. 純資産価額方式
  3. この2つの併用方式

 

一般的には小さな会社の場合、上の1~3の原則的方法と呼ばれる方式で算出されます。

これは持ち株シェアなどをみて、その会社経営に直接的な支配権・影響力があるかどうかが大きくかかわっているみたいです。

そして、もしも土地保有特定会社や株式保有特定会社などといったような評価会社に該当しなければ、「大中小会社区分別」に定められた方法にのっとって算出されます。

税理士に計算してもらうにしてもいろいろ用意しなきゃならないものもあるし、無償ではやってくれないはずです。

税理士も大変面倒な作業になるので、イヤな顔をする人もいるかもしれませんよ!

株式の評価を下げる方法

f:id:orange345:20170327073915j:plain

自社株が高く評価されてしまうと、かなり困ったことになる場合があります。

でも株の評価って、どういう理由で高く評価されちゃうのでしょうか? 

要因としては、まず、剰余金が高いことがあげられます。

剰余金は自己資本の部をみればすぐにわかります。

これが高いと、純資産価額が高くなってしまうんです。

1株当たりの配当や、1株当たりの利益・純資産が高いと、類似業種比準価額が高くなる要因になります。

株価を下げるためには、これをなんとかしなくちゃならない!というわけなんです。

株価を下げるためには何をすればいいのか? 

類似業種比準価額が適用される規模の会社(大会社、中会社)にしたうえで、その要因を取りのぞくというやり方があります。

具体的にはこんな感じです。

 

  • 大中小区分による引き下げ
  • 従業員の数を増やす
  • 総資産を増やす
  • 取引高を増やす
  • 卸売業から卸売業以外の業種になる
  • M&Aなどをおこなう
  • 類似業種比準方式による評価の引き下げ
  • 業種転換
  • 配当引き上げ
  • 利益引き下げ
  • 純資産引き下げ
  • 特定の評価会社の場合
  • 特定資産(土地や株式)を売却し、その比率を下げる
  • 特定資産(土地や株式)以外の資産を増加させて、その比率を下げる

ほかに持ち株比率を下げるやり方ってないの?

f:id:orange345:20170326173116j:plain

社長の持ち株を第三者に譲渡するというやり方もあります。

譲渡株式数をある一定の割合にすれば、株式の数を減らす効果があります。

これで相続税の課税対象が減ります。

たとえば従業員に譲渡したりなんかした場合は、「僕も経営に参加してるんだ」という意識が芽生えるので、がんばる人も出てくるかも!

株式を譲渡しても影響力をキープするために何をすればいいのか?

f:id:orange345:20170326173112j:plain

過半数の数を保有していればOKです。あるいは3分の2でもOKです。

これで決算の承認や、役員の選任などができます。

でも、重要事項に関することに関しては特別決議になっちゃいますので、注意が必要です。

この場合、過半数の出席、3分の2以上の賛成が必要になります。

ちなみに会社の重要事項というのは、こんなケースです。

  • 定款を変更する場合
  • 営業譲渡をする場合
  • 合併をする場合