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シンプルに。自由に。

北海道でアパートの大家業をしてます。4人家族。映画が好き。猫が好き。北の国でなまらのんびり生きてます。“every cloud has a silver lining.” したっけ!

生活保護バッシングを今すぐやめた方がいいこれだけの理由


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僕はアパートの大家はしているのですが、うちの物件にもたくさんの生活保護の方が入居してくれています。

最近僕が気になるのが世の中の生活保護の方に対する風潮。

「まるで犯罪者扱い」という言い方がありますが、まさにそれ!

僕は今すぐそういう見方はやめるべきだと思います。

彼らは法律で認められた正当な権利を行使しているだけ。

何も悪くないのです。

本来は社会全体で守ってあげなきゃいけない存在なのに、なぜ彼らは攻撃されなきゃいけないのでしょうか?

今回はその辺りのことを経済的側面からアプローチしてみたいと思います。

目次

アベノミクスで経済は良くなったのか?

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国税庁が発表した「平成26年分 民間給与実態統計調査」によると、平成26年の平均年収は420万円。

これは昨年の415万円に比べて+0.5万円の増加となりました。

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以前と比べるとだいぶ増加しています。

これはアベノミクスの効果か?

はたまた日銀のマイナス金利政策のおかげか?

それとも日本経済全体の景気が上向きになってきているせいなのか?

__残念ながら、話はそう簡単ではないようです。

実際に給与が増えたのは、ごく一部の大企業に勤めている人だけ。

経団連みたいなところに名を連ねている一部上場企業に勤めている、いわゆる「勝ち組」の人たちばかりです。

しかも、企業側は自主的に賃金をUPしたのではなく、政府からのプレッシャーにより渋々UPしたフシがあるのです。

給料が増えたのは大企業だけ!? 

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あの天下の東芝が大幅な赤字となり、今、苦境に立たされていますよね。

でも日本の大企業のほとんどのは、今、非常に調子がいいんです。

「すべて」とまでは言いませんが、多くの企業で過去最高益を叩き出しています。

不思議でしょ?

ほとんどの大企業の業績はアップしているのです。

会社の業績が良くなると、当然のことながら社長をはじめとする役員もたくさん役員報酬がもらえます。

(まあ、アメリカみたいなバカみたいな役員報酬にはなりませんが…。)

でも役員だけが給料が増えて社員が増えなかったら、社内外からの風当たりも強くなります。

政府も「賃上げしろ!」とうるさい。

だから、本当はやりたくなかったんだけど、渋々賃上げに応じたという背景があるようです。

でもこれは大企業の話。

中小企業やその下の零細企業は相変わらず苦境に立たされています。

僕は経営者の端くれですが、中小企業や零細企業では多少業績がアップしたからといって簡単に社員の給料を上げるわけにはいきません。

ボーナスや営業手当みたいな形で還元するならまだしも、いきなり「基本給」をボン!と上げるわけにはいかないのです。

それはなぜか?

いったん基本給を上げてしまったら、それを元に戻すのは至難のわざだからです。

労働基準法」という法律があるのをご存知でしょうか?

そこには、「社員の給料を下げるには労働組合か労働者の過半数の同意が必要」と書かれています。


だから、いったん上げてしまったらなかなか元には戻せないのです。

経営者としては「給料をいじる」ということはなるべくしたくないのです。

ダイエーは6兆円も売り上げがあったのになぜ倒産したのか?

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ダイエーは売上高が6兆円を超えていたのに倒産してしまいました。

アメリカのGMだって売上高が20兆円を超えていたのに破綻してしまいました。

__こういう例は他にもいっぱいあります。

僕も会社を経営してみてはじめてわかったのですが、会社にとっていちばん大切なことは売上ではありません。

経常利益」です。


そのことはこちらの記事でも書きました。 

www.nonbiri-happy.com 

あの大ヒット商品の「DS」を生み出した任天堂。

DSは確かに売れに売れましたが、その代わり人件費や製造費などのコストも膨大に増えて困ったことになったそうです。


そのことにより『売上は過去最高を記録しているのに、赤字に転落』という不思議な現象を引き起こしたという話は有名です。

経営者はみんなそのことを知っています。

だから、経営者は人件費の取り扱いに関しては慎重にならざるを得ないのです。

春闘なんかでいくら叫んでも(最近は叫ぶ人もめっきりいなくなりましたが)、一向にベースアップが通らないのもそういった理由からなのです。 

「弱者切り捨て」的価値観が日本に浸透したら、ヤバい理由

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「ならば、これならどうだ!」と言わんばかりに、最近よく耳にするようになった言葉があります。

それは、『ホワイトカラーエグゼンプション』という言葉です。


これは「働いた時間に応じて給料が支払われるのではなく、成果や実績に応じて給料を支払いましょう!」ということを意味する言葉です。

実にアメリカ的な考え方を反映した制度のことです。

日本にもこれを導入しようという動きはありました。

でも日本の企業の多くがこれを本格的に導入することに二の足を踏みました。

僕はそれは正解だったと思っています。

こういう価値観は日本人には馴染みません。

  • 成績をいちばん上げたやつがいちばん高い給料をもらって何が悪い
  • 結果が出なかった奴? そんなもん知らん

__という価値観。

僕の大嫌いな優勝劣敗・弱肉強食的な価値観です。

これ以上、日本にこういった価値観が浸透してしまったら、日本は大変なことになると僕は思っています。

僕は日本がここまで経済発展をすることができたのは、このような「勝った者だけがいい想いができる」といった価値観とは違う価値観を持っていたからだと思います。

それは日本の社会保障制度を見ればよくわかります。

そのことはこちらの記事でも書きました。

www.nonbiri-happy.com

まとめ

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でも、僕はこのようなアメリカ的な価値観を持った人が今後増えてゆくのではないか?と大変危惧しています。

すごいですね。

生活保護受給者や、貧困にあえぐ子供たちに対する世間の強い風当たり。

すごく心配になってきます。

これ以上、弱者切り捨て型の空気がこの国を覆ってしまったら、一体この国はどうなってしまうのでしょう?

もしも日本がそっちの方向へ舵を切ったならば、僕は日本経済は早々に行き詰まると思っています。

これはいつかしっかり書こうと思ってることなのですが、実は「生活保護を受給している人だって日本の経済を支えている重要な役割を果たしている」のです。

地方の病院なんかは彼らのおかげで安定経営が成り立っている、と言っても過言ではありません。

うちの会社で所有しているアパートにもたくさんの生活保護の人が入居してくれています。

彼らはお客さまなのです。

もしも生活保護の人がいなくなってしまったら、それはそれで困る人や企業が必ず出てきます。

そしてそのことは日本経済全体に深刻なダメージを与え、巡りめぐって僕たちの首を絞めることになるのです。

「オレたちの払った税金が無駄なことに使われた」と考えるのではなく、「オレたちの払った税金のおかげで社会の秩序が保たれているのだ」と考えてみましょう。

We Are All One__。