シンプルに。自由に。

北海道でアパートの大家業をしてます。4人家族。映画が好き。猫が好き。北の国でなまらのんびり生きてます。“every cloud has a silver lining.” したっけ!

1.一棟売り物件 2.区分所有←これ、どっちを選んだらいいの?


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結論から先にい言います。僕ははっきり言って、マンションの一室(区分所有)への不動産投資というものがあまり好きではありません。やっぱり、僕はアパートの一棟買いのほうが好きです。

うちの会社は現在、8棟のアパートを所有していますが、そのすべては一棟買いの物件です。もちろん、区分所有には区分所有ならではメリットというのもたくさんあると思います。区分所有の良いところは、なんと言っても「価格が安い」というところです。


まだ不動産投資に慣れてないので、『肩慣らし』をしたい、なるべくリスクをかけたくない、多額の借金を背負い込むのは怖い、複数の部屋を管理するのは大変だ、etc…。…そのように考える人にとっては区分所有マンションへの投資はメリットがあるかもしれません。

その気持ちは痛いほど僕にもわかります。僕も不動産会社に勤務した経験がなければ、おそらく区分所有の物件にも手を出していたかもしれません。しかし、不動産会社で勤務した経験から言わせていただくならば、『区分所有というやり方は、まったく割に合わない!』と言わざるを得ません。

目次

僕が区分所有マンションへの投資を嫌う理由 

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区分所有マンションへの投資は、たしかに少額でスタートすることができる気軽さがありますよね。それはいいことです。多額の借金も背負い込まなくても済みます。しかし、リスクが少ないということは、それだけリターンも少ない。…ということなのです。

家賃収入は、そのマンションの一室のみの賃料。東京の一等地の超高級マンションの一室なら、ひと部屋だけで何十万円も入ってくるでしょうが、地方の場合はそういうわけにはいきません。

じゃあ、東京に的を絞ればいいじゃん!…と思うかもしれませんが、ご存じのとおり、東京のマンションの値段は、我々のような一般的な不動産投資家が手を出せるような金額ではありません。下手したら、億です!

だから必然的に、地方のマンションに限られてしまうわけですが、地方のマンションの場合、東京なんかに比べると家賃設定ははるかに低いのです。たしかに取得価格は東京の物件よりも安いかもしれませんが、その代わり、めちゃくちゃ賃料が低いんです。…これだと高利回りは期待できません。

だから、そのわずかな家賃収入を得るために、マンションの一室を購入するというのは、どう考えても割に合わないような気がするのです。

それに、いくら区分所有マンションとはいえ、建物というのはどんどん劣化していきます。古くなればなるほど、それにともなって客付けもむずかしくなっていきます。マンションの一室は、しょせんコンクリートの箱です。だから、よっぱどいい立地条件に建っているグレード高いマンションじゃない限り、その資産価値というのはどんどん落ちてゆくのです。

都会の場合なら、不動産バブルの影響でマンションの値段グッと上がることも起こり得ます。東京とか札幌なんかの場合、いいマンションになれば、買った値段よりも高くなることもあります。だけど、それはあくまでも都会だけの話。しかも、都会のごく一部の地域限定の話です。地方にはあまり関係のない話なのです。

区分所有マンションって、そんなに儲かりますかね?

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区分所有マンションは、数百万円単位で売りに出ていたりします。だから「安い!」と思って飛びつく人もいます。しかし、気をつけたほうがいいと僕は思います。

仮に500万円という少額で購入したとしても、はたして元が取れるでしょうか? 所有しているあいだに、空室にならないという保証はどこにもないのです。たとえ、所有している間、ずっと部屋が埋まっていたとしても、その家賃収入の中から銀行への支払い、税金、保険料、工事代金、修繕積立金などをねん出しなきゃいけないのです。


果たして、それやこれやを差し引いたら、手もとにはいったいいくらのお金が残るでしょうか? きっと、ほとんど残らないのではないでしょうか? いや、残らないどころか、ヘタしたらマイナスのキャッシュフローになってしまうかもしれません。

さらに、もしも部屋の中に設置してあるエアコンやストーブが故障したら? 家賃の滞納が発生したら? 修繕積立金では賄いきれないほどの建物全体にかかわる修繕工事が発生したら?…etc。

価格が低いというだけで安易に区分所有マンションに飛びつくことは危険なことだと僕は思います。不動産会社に勤務していた頃、僕はこのように安易に区分所有のマンションへの投資に手を出し、「こんなはずじゃなかった…。」と泣きを見るオーナーさんとたくさん接してきました。

みんなバブルの頃に、半分業者にだまされたような形で縁もゆかりもない土地のマンションの一室を購入することになった人たちでした。土地勘もなく、一度も物件も見たこともない都会に住む彼らは、区分所有特有のデメリットのことをきちんと考えないまま物件を取得していました。ただ「安いから!」という理由だけで…。

安いからという理由だけで、安易に区分所有に飛びつくのは危険です! 10年後、15年後のことも考えましょう。しっかりとした識別眼と洞察力をもつ必要があります。

アパート一棟買いのほうが何かとメリットがある!

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区分所有マンションと違い、アパートの一棟買いの良いところは、ひと部屋分のマイナスをほかの部屋で補てんすることができる。…という点にあります。

たとえ、一つの部屋で空室が発生したり、リフォームが発生したとしても、まだほかの部屋があるので、そこでカバーできるんです。もしもそのひと部屋でマイナスになっちゃったとしても、まだ他の部屋がある、という安心感は、区分所有マンションにはありません。

また、一棟買いの場合、部屋数が多くなればなるほど、利回りも高くなります。不動産投資において、キャッシュフローを得たいと思ったら、『賃料×部屋数』という考え方が基本です。だから、単純にキャッシュフローを目的に不動産投資をやる場合には、部屋数の多い物件を購入すればOKなのです。

そういった観点から見ると、区分所有マンションというのは利回りが低くならざるを得ないんです。なんせ、部屋数はひとつしかないのですから…。

さらに一棟買いの場合は、最後は「土地」が残ります。どんなに建物がボロボロになったとしても、建物を解体して、更地にすることもできます。更地にして売却すれば、ハウス・メーカーなどは喜んで購入してくれるかもしれません。

区分所有には、それができません。区分所有の場合は、どこまでいっても「コンクリートの箱」です。区分所有マンションを何個も何十個もかき集めても、土地が手に入るわけではないのです。

だから、アパートの一棟買いに比べると、キャッシュフローの面からみても、キャピタルゲインの面からみても、区分所有マンションへの投資というのはあまりおいしくないと言わざるを得ません。

その都度、その都度、銀行の審査をしなければならないのも面倒ですしね…。

リスクを考えてはじめたはずの区分所有というやり方が、実は一棟買いよりもはるかにリスキーであったりするのです。意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、リスクヘッジという観点から見た場合…一棟買いの方が区分所有よりもリスクヘッジが期待できたりします。

不動産賃貸経営は、長距離走です。じっくりと根を張り、その場にとどまり、長い年月をかけて花を咲かせるようなビジネスです。「うわもの」だけの区分所有による不動産投資は、はたして賢明なやり方なのか…。僕は非常に疑問を持っています。区分所有か、一棟買いかで迷ったときは、じっくりと腰を落ち着けて、冷静になって考えなければならないのです。