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北海道でアパートの大家業をしてます。4人家族。映画が好き。猫が好き。北の国でなまらのんびり生きてます。“every cloud has a silver lining.” したっけ!

会社の社長や役員にもボーナスが出せるって知ってますか?


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みなさんは、「社長をはじめとする会社の役員にもボーナスが払える」ということを知っていますか? 


社員にボーナスを払うというのはよくあることですが、「社長が会社からボーナスをもらうというのは聞いたことがない」という人もいらっしゃるのではないでしょうか?

だけど、平成18年の税制改正で、代表者にも、役員にもちゃんとボーナスが払えるようになったのです。

代表者や役員にもボーナスが払えるようになると、会社にとってどんなメリットが生まれるのか?といえば、それは『法人税対策になる』というメリットが生じます。

法人税というのは、売上から経費を引いた額に課税されますから、経費が多ければ多いほど法人税の節税効果が生まれるのです。

しかし、その代わり、いろいろ気をつけなくてはならないポイントがいくつもあります。

今回はその辺についてくわしく解説してみたいと思います。

目次

『事前確定届出給与』を税務署に提出すれば、代表者や役員にもボーナスを出すことができる

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代表者や、役人にボーナスを出すことが認められるようになったからといって、喜んでばかりはいられません。

きちんと事前に『支給時期』と『支給金額』を決めておかなくてはならないのです。

  • 思いがけず今年度、儲かっちゃって、法人税がヤバい
  • よーし、ボーナスを多くして、法人税対策しちゃおう!

__ってな具合に、勝手にボーナスの金額を決めたりしてはいけないのです。

具体的には『事前確定届出給与』という書類を、事業年度開始日から4ヶ月以内か、定時株主総会までに税務署に届けておかなければならないのです。

要するに、「ボーナスを出すのは認めてあげるよ。だけど、最初に決めた額しかダメだよ!」ということです。

たしかに、後出しじゃんけん的には使うことはできません。

でも、年度がスタートして、「今年は儲かりそうだぞ」「今年は大幅に利益が出る見込みだ」ということがわかってきたりします。

だいたい3か月もすれば先が読めちゃったりします。

そんなときはこの事前確定届出給与を税務署に届け出し、代表者や役員にボーナスを支給すればいいわけです。

ただし、ボーナスの額を決めるときには、あまり極端な金額にしないように気をつけましょう。

一般的には過去3年間ぐらいの会社の業績をベースにして、ボーナス支給額を決定しているようです。

もしも業績が悪化して、ボーナスが払えなくなっても大丈夫!

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役員報酬のときと同様に、ボーナスもなるべく多く見積もり、申告しておいた方が儲かったときの節税効果が生まれます。

仮に「こんなはずではなかった!」「思ったより業績が悪かった!」という場合であっても慌てる必要はありません。

たとえ届出をしていたとしても、決められたボーナスを必ず支給しなければいけないというわけではないのです。

もしもボーナスを支給できないような事態になったら、税務署に変更届を提出すれば、減額したり、不支給にしたりすることもできます。

もしも税務署に変更届を提出しないで勝手に減額したり、不支給にしたりなんかした場合は、全額が損金不算入となってしまいますので、十分に注意するようにしましょう!

また、この変更届を税務署に提出する場合には、いくつかの『条件』というものがあります。

この条件に合致しない場合は、認められないということになってしまいます。

しっかりとこの条件を事前に頭の中にいれておかなければなりません。

その条件とは、主に次の3つです。

  1.  業績が極端に悪化し、株主などに対して申し訳がたたなくなってしまった場合
  2.  銀行などの借入れに際し、ボーナスの減額をせざるを得ない場合
  3.  業績の悪化で取引先などに迷惑をかける恐れがある場合

きちんとした理由があれば、ボーナスをカットすることはOK!

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まあ、要するに資金繰りが悪化して、とてもじゃないけどボーナスが払えないというときは、

  • たとえ事前にボーナスを払うという届出をしていたとしても、それを変更することはOKだよ

__ということです。

こういった制度があると、たとえボーナスの支給を事前に届出しておいたとしても、それほど心配しなくても済みますよね! 

もしもこういった変更届のような制度がなかったら、最初に決めたら決めた分をきっちり払わなければならなくなっちゃいます。

そうなると、一発で資金繰りは悪化し、倒産ということになっちゃいます。

しかし、税務署の方も目を光らせています。

ボーナスを減額したり、支給しなかった場合、「おいおい、これ法人税を逃れるためにワザとやってんじゃないの?」と突っ込まれる可能性もあります。

税務署に「利益調整をした」という風にみなされちゃった場合、ちょっと厄介なことになります。

だから、きちんと、堂々と税務署の職員に説明できるようにしておかなければならないのです!

そのためには、合理的かつ客観的な裏付けが必要です。

その年、

  • これこれこういう理由により、業績が急激に悪化しちゃったんです

__ということを税務署にわかってもらう必要があります。

その説明がきちんとしていれば、税務署の人も納得してくれるはずです。

よく、大手企業なんかでも業績の悪化に伴い、「社員のボーナスを○割カットする」なんてやってますよね? 

だから、きちんとした理由があれば、代表者や役員のボーナスもカットしたりすることはOKなのです。 

ボーナスの額が多くなればなるほど、社会保険料の節約につながる

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代表者や役員へのボーナスがOKになって嬉しいのは、税金だけの話ではありません。

社会保険料の負担にとってもメリットが出てきます。

もちろん、給料と同様にボーナスにも社会保険料がかかります。

しかし、その掛け金には上限があり、540万円を超える部分については健康保険料はかかりません。

つまり、ボーナスを540万円以上にすれば、540万円より上の金額については健康保険料を負担しなくてもいいわけです。

また厚生年金の方も、月に150万円までしかかかりません。

だから、ボーナスを150万円以上にすれば、150万円より上の金額については厚生年金を負担しなくてもいいわけです。

これを応用すると…

 

例:年間1,000万円の報酬の場合

  • 毎月の支払額 ⇒ 25万円(年間:300万円)
  • ボーナス支給額 ⇒ 700万円(年間)


この700万円のボーナスのうち、健康保険料がかかるのは、540万円のみですよね?

つまり、残りの160万円の部分については健康保険料は免除になるのです。

もしも1,000万円という金額をボーナスを支給せずに毎月均等でもらった場合、約100万円の健康保険料がかかってくる計算なります。

しかし、ボーナスの支給するこの制度を利用すれば、86万円で済んじゃうので、かなりの節約効果が生まれるというわけです。

また、厚生年金の方も効果が出てきます。

先ほどの例でいきますと、ボーナス支払い額の700万円のうち、厚生年金の保険料は、150万円のみです。

だから、残りの550万円には保険料負担はありません。

もしもボーナス支給せずに、毎月均等でもらった場合、約170万円の保険料がかかってきちゃいます。

しかし、ボーナス支給を利用すれば、約77万円で済んじゃいます。

ボーナスをより大きくすればするほど、社会保険料が減額されるのです。

つまり、ボーナス支給金額が大きくなればなるほど、社会保険料の節約できる金額も大きくなってゆくというわけです!

 

  • 注意点

言うまでもないことですが、現役の期間の厚生年金の支払いが少なければ少ないほど、将来、もらえる年金の額も少なくなってきちゃいます。

だから、その辺りのバランスも考えながら、決定する必要があります。